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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

プロフェッショナルのインターフェース

さて、ここで一度、「6/16」のエントリーで述べたプロフェッショナルのインターフェースについて考えてみよう。

まず、おさらいをしてみると、現在進化というか当然とみなされ提供されているインターフェースは改変しやすく、わかりやすく、つかいやすい、例えばJavaScriptとHTML++CSSで提供されるようなインターフェースだ。くしくもGoogleは愚直にこのインターフェースにこだわっている。このインターフェースは1万人のうち9900人がこのインターフェースを使えることを想定している。

以前のエントリーで述べたプロフェッショナルのインターフェースとは、おそらく素人にはわかりにくく、複雑で、だが直感を加速させるインターフェースだ。これは、1万人に一人しか気づかない発見を、1万人に10人が気づけるようにするインターフェースだ。

前者についてはいくらでも専門書があるだろうし、今後もいろいろなものが提供されるだろうが、後者に関して言えば、おそらく今後、こんなものがつくられる保証もないし、必要性さえも未知数だ。

だが、あえてこの機会に、この後者のインターフェースについてどのような形があるかを考えてみる。
まず、ターゲットは俺の専門の細胞シミュレーションに限定する。他の分野の話など知りようがないし、深い議論も不可能だが、この分野だけに限っていえば、まがりなりにも研究者だ(本当か?)。とりあえず、ここで思いつくのが、以下の2種類のインターフェースだ。

1、クラスタリング、意味付け、近似的アプローチ
細胞シミュレーションではモデルが大規模になると100元以上の連立方程式を数値積分を用いてコンピュータシミュレーションを行うのだが、その結果をみても実際、なにがどうなっているのかあまりわからない。人間の能力を問わなければ、それは、情報の提示の仕方が悪いということだろう。
人間は数字の群を見て、ある程度の推測や意味付けを行うことはできるが、それはそこに注目すればいいという無意識の自覚があって初めて可能になるものだ。もちろん、何らかの発見をするにはある程度の知識は必要だが、こんな傾向があるってことを意識して何らかの意味付け、発見ができるようになれば直感をサポートするものになるうるかもしれない。
そう考えたとき、現在はあくまで二次元グラフ、三次元グラフ、テーブルとして提供しているものをより高次の情報としていったんまとめた上で表示を最適化させる手法が考えられる。そう考えたとき、クラスタリング、もしくは近似の手法がある程度は応用可能かもしれない。

おれが、現在知りうるなかで、膨大な評価軸が存在してもそれに対応し、ノイズ(はずれ値)にも強く、あまり高度な正規化を必要としないクラスタリングアルゴリズムは自己組織化MAP(SOM)だ。このSOMをいつでも適用でき、表示をクラスターベースで最適化しつづけるインターフェースがあれば、それは上記の条件をみたすかもしれない。サポートベクターマシーンは細分化するクラスター数を指定する必要があるので条件に適さず、ベイジアンネットワークは今後のダイナミクスというか性質を予測するには最適だが、現在の情報を意味付けするには適していない。

そういうわけで、いつでも、表示される情報に対して、適切な正規化を行い、クラスタリングを行うことで、シミュレーションの表示を最適化しつづけるインターフェースがあれば、それは直感を加速させるかもしれない。

2、高次元インターフェース
もう一つ考えたインターフェースは、三次元以上の情報をなんとかして表示する方法だ。それも人間が認識しやすく、直感が働きやすいかたちで。それがなんなのかはわからないが、これももちろん研究対象になりうるだろう。このことに関しては、おもいついた段階で今後述べていきたいと思う。