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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

ORFよー

日記

今日は、お手伝いでORFに。
http://orf.sfc.keio.ac.jp/
ひいき目に見ても、ORFの各セッションは見応えがあると思う。
http://orf.sfc.keio.ac.jp/program/index.html
この中でも、

・10:00〜12:00 【日韓インターネット政治対話】
コーディネータ: 神保 謙 総合政策学部専任講師
金 宇祥 延世大学教授
基調講演: 小此木政夫 法学部長
パネリスト
   <日本側>
    〔自民党〕山本 一太 /  河野 太郎
    〔民主党〕 枝野 幸男 / 古川 元久
   <韓国側>
    〔ウリ党〕 宋 永吉(ソン・ヨンギル) / 金 栄春(キム・ヨンチュン)
    〔ハンナラ党〕朴 振(パク・ジン) / 元 喜龍(ウォン・ヒリョン)
次世代を担う日本と韓国の政治リーダーが、インターネット上の政治対話を行って意見交換を行いつつ、新しい日韓政治チャネルを形成し、将来の日韓関係のインフラ作りに役立てることを目的とする。また大学を母体とする政治対話という新しい「トラックII外交」の形成を目指す。

と、

・15:30〜17:00 【インターネット・グローバリズム】
村井純(慶應義塾常任理事・環境情報学部教授) × 大前研一(経営コンサルタント / UCLA教授)
日本のインターネットのパイオニアである村井純とドット・コム・ビジネスの可能性に気づき、IT不況をものともせず、ビジネスを展開する大前研一がインターネット・ビジネスはどう進化していくのか、生き残れるビジネス・モデル、勝ち残れる企業と個人の未来像を描き出す。

を聞いた。自民党議員は、50周年党大会を休んでの参加である。ちょっとすごい。山本一太と河野太郎はORFを優先した姿勢はSFC関係者の胸を打ったと思う。この討論は、DVTS*1を使って、討論を行っており、リアルタイム性と画像のきれいさはなかなか見応えがあり、韓国と日本との距離を感じさせなかった。これは、結構すごい。今後、標準になる技術かも。内容に関しては、議論がかみ合わないのを必死で司会があわせようとしていたけど、韓国与党議員はすぐに靖国問題を出すため、結局、その問題に終始せざるを得ず、ちょっと残念な感じ。ただ、韓国の若手議員はあの大統領と違ってまだ少しまともそうな感じだった。

後半の大前研一と村井純の対談は、非常に刺激的でおもしろかった。メモを持って行かなかったのが残念だが、特におもしろかったトピックを一応紹介。

  • 産業の突然死について

インターネットの普及に伴い産業の突然死が頻繁に起きるようになった。これは、たとえばカメラをカメラ業界ととらえ、フィルムをフィルム業界ととらえる従来産業視点の固執に起因する。デジタルカメラの登場とともに、カメラ業界というものは消え、PCへの画像デジタルデータのインプットデバイスという産業へとシフトした。その変換には気づかないと、ある日突然業界自体が消えるため、突然死ということになってしまう。

  • インドと中国の対比について

中国は伝統的に、同じ作業を指示して正確に行うことが共産主義の影響で抵抗がなくなっている。インドは、逆に、同じことを指示しても同じようにできないが、非常に優れた思考を持った技術者が多い。MITで数学の試験をやると上位はすべてインド系アメリカ人で埋まるということが起きるらしい。その国民性を理解して商売をしないといけない。ついでにユダヤ人は何事も最後まで鵜呑みにせず、もし、反対の立場だったらという議論を最後まで行うらしい。面倒くさいが、利益が相反しない商売のパートナーとしては、信頼に足る傾向がある。

  • 人材について

30歳までの人はデジタル技術に優れているが、それだけで商売をやってもうまくいかないことがおおい。何事も経営を学ぶことには、意味があり、技術を学ぶと同時に経営を学ぶという姿勢を忘れてはいけない。

みたいなことを言っていました。他にもいろいろおもしろいことをいっていましたので、ビデオファイルがアップされたらお知らせします。

ただ、感覚的に結構、古いことを言っていたのも事実。たとえば、六本木ヒルズのヒルズ族がテレビ放送局を買収することを無意味な行為と言い切って、金の使い方が下手と断言していたが、とても俺にはテレビ局を買収することが無意味とは思えない。現在のメディアにおいて、テレビ局を買収することはそのままメディアを支配することとイコールな気がする。もちろん、地上波参入の制限がなくなり、多くのメディアが地上波という枠に参入できたらこの議論は意味がなくなるが、ここまで保護された市場だと、競争というものが存在せず、効果的に市場、世論を操作できることが可能になるように思う。特に40代以上の世代に効果的に働きかけることが可能なほぼ唯一のメディアだから。といっても、確かに20年、30年のスパンで考えたらなくなる可能性はある。でも、コンテンツ製作能力がなくなるわけじゃないし、無料っていう大前提がある以上、それでも一定数は使い続けるだろう。
この辺の感覚のずれには、切込隊長も今日のblogでかみついておりますね。

  • 大前研一氏の老人力が上がっている

http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2005/11/22_235956.html
俺の感じたこととは違うけどさ。podcastとテレビ局っていうのは、相反するものではないと思うので、言っている意味はわかるけど。

まぁ、でも、総じて村井純がいい感じで話を降っていておもしろい討論でした。個人的には村井純の話の方が圧倒的におもしろいので、村井純の話を聞きたかった。村井純の人間としての器の大きさは本当に半端ないと思う。村井純の授業はすべて受けたけど、本当にそう思います。まぁ、ファンキーさが抜けきらないほほえましいところもあるけどさ、それはそれってことで。無料で村井純の授業はみることが可能なので、以下のサイトでどうぞ。ただ、慶應の常任理事になったので、現在どれだけ授業で講師してるのかな。

  • インターネット時代のセキュリティ管理

http://www.soi.wide.ad.jp/class/20050020/

まー、そんな感じでした。あと、六本木ヒルズのライトアップはきれいでした。一人で見て、寂しくなったけど。明日は、佐藤雅彦と福田和也のショートセッションがあるのでそれを聞きます。たった50分なのが残念だけど、とくに福田和也の〈雑誌ジャーナリズムのおもしろさ〉はたのしみー。

*1:DVTSはIEEE1394で接続されたDVカメラの映像を、低圧縮で伝送するプロトコルで、通常約30Mbpsの広帯域を必要とします。解像度は720x480ピクセルとなっており、また、MPEG2やMPEG4で行われているフレーム間の差分を取る圧縮手法が行われていないため、パケットロスが起こった場合の映像の乱れが最小限に抑えれられる利点を持ちます。