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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

日経エレクトロニクスのGoogle特集「爆走するGoogleマシン」

愛読している雑誌の一つである日経エレクトロニクスの2008/11/3号の特集が「爆走するGoogleマシン」でした。

いつもは家電技術にフォーカスする日経エレクトロニクスが今回はGoogleというどちらかというとソフトウェア側の話題の特集を組んでいたので楽しみに読んでいたのですが、これがなかなか日経エレクトロニクス特有の視点で面白かったです。いくつか面白かった部分をピックアップします。

Androidケータイ「G1」の分解

この記事自体はGoogleの特集とは関係ないのですが、いきなりAndroidケータイ「G1」の分解記事があったので、これもGoogleの特集の一部として読むべきかもしれません。で、結論からいうとG1はiPhoneを超えるほど高密度にモジュール、チップが集積されたデバイスで「内部は、意外にしっかりした作りだ。端末単体で399.99ドルという、スマートフォンとして破格の値段をいかにして実現したのだろう」という分解を行った日本技術者の感想が紹介されていました。基盤を見た感想ではタッチパネル、キーボード、トラックボールという3つのインターフェースを実現するために必要なスペースが大きすぎることが集積率を高めざるを得なかった理由なのではないかと思います。まぁ、このデバイス自体はGoogleではなく、台湾のHTCが設計したものなので、このデバイスを見てAndroidのことを語ることはできませんが、このインターフェースの多さはiPhoneと対照的でなかなか興味深いです。

Googleマシンについて

で、メインの特集の第一部に入るのですが、なんとこの特集で一番フィーチャーされているのが、この前リリースされたGoogle Chromeに搭載されたJavaScriptエンジンである「V8」なのです。この特集の中では、

  • V8というアプリケーションの実行を担うメインエンジン
  • GearsというV8の実行を助ける補助部分

という認識がなされており、V8を使って組み込み機器へのJavaScriptの搭載が進んでいくというビジョンが書かれていました。V8はJITを行いますが、そのJITがはき出す機械語がx86の他にARMに対応していたことは有名な話ですが、V8は今後携帯だけではなくカーナビにも掲載してくるだろうと書かれています。知ってのとおり、今多くの家電企業がその家電用のOSとしてLinuxを採用しているので、この辺りの発展もなくはないと思うのですが、いきなりカーナビと言われるとちょっと疑問があります。Googleはカーナビを作るよりもAndroid携帯をカーナビにする方を選ぶような気もするのですが、まぁ、この辺りはちょっとふかしてみたのかなと思います。

V8が高速な理由について

特集の第2部がV8の中身の解説です。特にそのJITの特性について、アセンブラコードを用いた詳細な解説がなされています。V8はガーベジコレクションなどにJava VMの影響が見られること、JavaScriptの言語仕様ではなかなか実現出来ないインラインキャッシュをどのように実装しているかなどが詳細に説明されており、かなりマニアックな内容です。いつも日経エレクトロニクスを読んでいる家電側の人は置いてけぼりな内容の気もしますが、かなり読み応えあります。steps to phantasienさんの「V8祭り」のエントリーと一緒に読むとかなり理解が進む感じです。

この辺の情報の充実はとてもありがたいですね。勉強になります。

まとめ

そんなわけで、日経エレクトロニクスの2008/11/3号ではGoogleがV8というエンジンを軸に行くに携帯、家電業界に進出してくるか、V8がどうして高速に動作するマシンと成りうるかが説明されていました。V8に興味がある人はかなりお勧めの特集ですので、一読する価値があるかと思います。