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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

東京ゲームショーで感じたiPhoneの立ち位置

ちょっとレポートが遅くなりましたが、東京ゲームショーに行ってきました。軽くiPhoneについて感じたことなどを書いてみます。

iPhoneの今の立ち位置

まだまだ影響力は小さいモノのiPhoneの展示がいくつかありました。エースコンバットの出来などはなかなかよかったようです。

一緒に行った@kzt0もiPhoneを重点的にチェックしていたようですが、iPhoneはいままで作ってきた携帯、PSP、DSレベルの携帯機のゲームのアセットを流用して、小さいチームが低コストでゲームを作ることが可能なので、現状の肥大化したゲーム開発プロセスの間を埋める感じで今後大手メーカーは参入してくるのではないかな、と思っています。
といっても大手の開発コストはやはりそれなりに高いので、まだiPhoneでは開発費はなかなかペイしない。ただ、感覚ではあと半年くらいでその採算ラインがやってきて、それ以降は世界的には開発費が安いゲームのメインプラットフォームの一つになると思うので、その前にノウハウを蓄積しておこうという辺りが狙いなのかな、と感じました。

この辺りのさらに踏み込んだ話に興味ある人は以下の本などがお勧めです。ゲームのマーケットを考える上で基本的なことを全て抑えてあり、考える良い土台になります。監訳もKOEI社長の松原さんですし、安心して読めます。

「ヒットする」のゲームデザイン ―ユーザーモデルによるマーケット主導型デザイン
「ヒットする」のゲームデザイン ―ユーザーモデルによるマーケット主導型デザイン松原 健二 (監訳)

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「考える前につくれ」の行動力学が働くiPhoneプラットフォーム

あと、iPhoneは「考える前に作れ」という行動力学が働きやすいというのも特徴なのかな、と思います。
iPhoneのアプリは10MB以下のサイズのものは3G(携帯電話回線)でダウンロードできるのですが、10MB以上になるとWiFi(無線ネットワーク)を通してしか配布できなくなります。この10MBの壁というのがなかなか大きく、10MB以内でゲームを作ろうと思ったらアセット、音声データを考えるとちょっと凝ったゲームを作ると結構大変です。ただ、3Gでゲームを落とせるというのは配布においてなかなか魅力で軽量アプリは10MB以内にするというのが結構鉄則になっていると聞きます。この10MBの壁を逆手に取り、とりあえず10MB以内でアプリをつくるというのは、「考える前につくれ」の精神が働きやすいのかなと思いました。
プログラムを書いている人ならわかると思うのですが、これがおもしろいと考えたサービスやソフトウェアでも実際に動かしてみないと本当におもしろいのか判断できないことが多いです。ただ、「考える前につくれ」の部分がうまく回れば、アイディア一発勝負のゲームも気軽に作れてしまします。この淘汰がよりよいサービスを産む可能性もあります。
他のゲームプラットフォームとiPhoneプラットフォームを比較する上で、このコンテンツ淘汰に働く圧力の一つに「考える前につくれ」から産まれてくる多数の10MB以下のアプリとどのように相対するか、っていうのがポイントかな、と思いました。
この辺りは通常はiPhoneアプリとして作ってしまいそうなアプリをDSで提供して成功した「うごメモはてな」と絡めて考えるとよくわかると思います。iPhoneで「うごメモはてな」がでてもあまり注目されることなく消えていったでしょう。というのもたぶん同じようなソフトがいっぱいでてきて、なんとなく最初だけ注目されて終わっていったと思うのです。しかし、DSだとそんなことはなく淘汰も起きない。この特性をゲームコンテンツを作る上でも考慮する必要があるなーと思います。

まとめ

TGSとあんまり関係ないエントリーになってしまいましたが、今気になる点を上げてみました。といってもまだiPhoneでタワーデフェンス系以外におもしろいと思ったゲームに出会っていないのですが、今後傑作が産まれてくることに期待しています。一つ傑作ができれば、ガラッと流れが変わるのがゲームプラットフォームなので。