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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

2009年「日本はもうだめだ論」総括

昨日、2009年のサブカルパジャマトーク的ベスト3という題材で収録をおこなった。このトークは大晦日に配信する予定なのでよろしくお願いします。という話は良いとして、個人的に2009年にもっとも気になった話題と言えば、「日本はもうだめだ論」だと思う。

日本はもうだめだから脱出して海外で働こう論

記憶に新しいのが、シリコンバレー在住のコンサルティングが発端となった「日本はもうだめだから脱出して海外で働こう論」である。

このエントリーに対して、僕は以下のエントリーを書いた。

シリコンバレー在住のコンサルタントはこういうエントリーを常に発信していかなればならない義務感があるんでしょうか。立派な志だと思いますが、はっきりいって大きなお世話ですよね。

上記エントリーは振り返ってみれば他人を卑劣だと書いた初めてのエントリーだったと思う。
「日本はもうだめだ」と言うことは本当に簡単なのだ。こんな僕でも、いくらでも「日本のだめだポイント」を見つけることはできる。例えば、この人口構成のどうしようもなさ、既得権益の厚さ、何か新しいことをはじめようとするときの同調圧力、などなど考えたらどうしようもないポイントはいくらでもある。
そのようなポイント、ポイントを挙げて「日本はもうだめだ」というエントリーはたくさんある。しかし、そのような「日本はもうだめだ」というエントリーを「日本はもうだめだ」と叫ぶことで自分を利することになる人々がいうことは卑劣なのだ。彼らが「日本はもうだめだ」と叫ぶ権利があると同時に、僕にもそんな彼らを卑劣だという権利はある。
もちろん、優秀な人が海外で活躍することは、最終的にはみんながハッピーになる道だと思うので、それは推奨すべきことだと思う。ただ卑劣な行為は卑劣だと、今後もブログで書くつもりではある。
といいつつ、以下のエントリーは危機感の共有とかピントのずれたことを言っているので思いっきりスルーした。正直、その芸のなさにこっちがdespairですよ。

英語によって作られる知の高速道路に取り残され、日本のWebは残念だ論

もう一つのビックトピックが「ウェブ進化論」を著した梅田望夫さんが仕掛けたのが、日本のWebは残念だ論。あそこまでWebの力をポジティブにとらえていたもっちーがいきなり「でも日本のWebは残念だね」とはしごをおろしたWeb業界にとっては記念碑的な出来事だった。

この話は各所で総括が行われ、僕も以下の内容を発表した伝説的なイベントである、夜のプロトコル「NO_04「We love twitter & tumblr.」〜あの娘、ぼくがリブログ決めたらどんな顔するだろう〜」では、この日本のWebは残念だという言説が非常に頻繁に行われていた。

思い返してみればもっちーの日本のWebは残念だ論のベースは以下の「日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で」にあった。

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
おすすめ平均
stars読みやすくドキドキしておもしろかった。難点は品がなく感じたこと
stars著者の主張の根拠がわからない
stars我、将にこれを必読の書とせん。
stars賛成です。
stars退屈な国語授業の増加なんてまっぴら

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多くの人がもっちーが推薦したということを理由にこの本を読み、そこにかかれていたあまりにも稚拙な論考に涙した。今、思えばこの本は論文でもなんでもなく、ただのWebのことをあまり詳しくないおばさんが描いたエッセイ集だったのであるが、もっちーが推薦したことではてなーに過剰な期待が生じ、読んでみたらあまりの前提知識の少なさ、過去の男親的な文豪への近親憎悪的な感情の発露に辟易したというのがその実体だった。
今思えば、もっちーはもう少し周到に日本語圏に英語圏に我々がアクセスできない知の高速道路が建設されつつあることを啓蒙すべきだったとおもう。しかし、その企ても以下のあまりにもセンセーショナルな一言で無に帰した。

はてな取締役であるという立場を離れて言う。はてぶのコメントには、バカなものが本当に多すぎる。本を紹介しているだけのエントリーに対して、どうして対象となっている本を読まずに、批判コメントや自分の意見を書く気が起きるのだろう。そこがまったく理解不明だ。

この一言こそ今年のTwitterが生み出したもっとも大きな功罪だと思う。しかし、この一言で我々がもっちーの庇護の元を離れることができた、と考えれば、それは良し悪しはともかく大きな一歩だろう。ただ、もっちーの庇護のある・なしに関わらずもう英語圏に知の高速道路が築かれることは確実である。その高速道路を個人がどのように利用するか、または日本語圏にどのような知の高速道路を築くかが、2010年の大きな課題であることは間違いないと思う。

まとめと個人的に2010年をどうするか

そんなわけで、2009年は政権交代もあり「日本はもうだめだ論」がわかりやすく表面化した年だったと思う。たぶん、2010年はもっと「日本もうだめかも」と思う、叫ばれる局面が登場してくると思うが、個人的におもしろいと思うことを邁進するのが、長期的に見てもっとも現実をサバイブする道だとおもうので、その点により注力したい。
ここからは、2010年に向けての個人的な話になるが、マンションも買ってしまったし仕事は引き続きがんばるとして、個人的な活動としてサブカルパジャマトークとまた何かプロダクトを作りたいと思う。2009年に作成したcoRocketsは運良く評価していただき、スーパークリエイターにも選んでいただいたが、半年くらいプログラムをほとんどせずに仕事に集中してしまったので、この長期間の充電期間を生かして2010年はプロダクトを作っていきたい。そんなわけで、来年もいろいろおもしろいものを届けていけたらと思うので、よろしくお願いします。