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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

Googleの愚直さが作る未来を見誤るな

ちょっと最近改めてGoogleってすごいなと思ったので、まぁ、もう聞き飽きたネタかと思いますが、たまにはGoogleの話を。

YouTubeの黒字化は達成済み説

第27夜のポッドキャストでも述べたのですが、YouTubeが単年度で黒字化したのはどうも間違いなさそうです。ネタ元は以下などに列挙されています。

黒字化の理由ですが、YouTubeにがっつり半透明の広告が設置されるようになったなどの広告の強化に加えて、多くの人々が予想していた動画ビジネスはその配信コストをまかなうことが広告収入からは出来ないといった予測に対して、Googleがあっさりとその上を行ったという点が上げられます。というのも、現状Googleが動画配信に必要な配信コストが劇的に下がっているのです。Googleが海底ケーブルを引きまくっているのは有名ですが、例えば2008年2月に合意した以下のケーブルは、

2009年11月に千葉に到着しました。

こんなことを世界各地で行っていたら、そりゃ配信コストも下がり続けます。つまり、Web2.0という概念から黒字化は出来なかったが、Googleの愚直さはWeb2.0とは全く関係ないところで、YouTubeを成功に導いたのです。

Goolgeモバイルアプリの音声認識

もう一つはiPhoneに搭載されたGoogleモバイルアプリの音声認識について。すでに多くの人が体験されたかと思いますが、このアプリにはユーザがしゃべったワードを認識し、その認識したワードでそのままWeb検索を行う機能が搭載されています。

この音声認識の精度なのですが、これがとんでもない高精度になっています。とてもスマートフォンごときのCPUで処理できる類の精度ではありません。
まぁ、種を明かして見れば簡単で、この音声認識はモバイルフォン側では全くデータを処理しておらず、音声データをそのままGoogleのサーバに送り、サーバ側で大量の音声データからパターンマッチを行っているのだそうです。その音声データはGoogleが各所からかき集めたもので、例えばアメリカでGoogleが展開する無料の104的サービスは全てこの音素データを収集するために行われたと言われています。この仕組みされ知ってしまえば、むしろ大量のデータがあり、そこから有意義な情報を取得する作業をGoogleが失敗する方が難しそうです。ただ、実際iPhoneのような、たかが携帯電話の音声認識でこんな精度がでてしまうと、いままでの死屍累々の音声認識サービスは何だったのだろうと思います。Nexus Oneに搭載された、この音声認識を利用した音声キーボードをid:shi3zさんもほめていました。

意外なポイントとしては、音声認識キーボードが意外にもかなり使えるということです。
AndroidはIMEもユーザが後から変えることができるため、いろんなIMEが既に発表されていますが、NexusOne標準のIMEには、なんと音声入力モードが用意されています。
これがかなり強力で、例えばGoogleMapやGoogle検索はもちろんのこと、Twitterやメールまで、全て音声で入力出来るというわけです。
iPhone3GSにも音声コマンドはありますが、あちらは単に決められたコマンドを音声で入力出来るだけ。NexusOneの音声認識は、ほうとうにキーボードの変わりに音声入力ができるので、使い方の可能性が段違いに広がります。

Googleの愚直さが作る未来

たぶん、今後もこのようなことがたくさん起きるのではないかと思います。つまり、よくわからない分野、いままで使い物にならないだろうと思われてきたものにGoogleが突如顔を出して、とてもリアルタイムには処理できないだろうと思われていたことをスマートフォンであっさり行ってしまうようなことです。
たとえば、クーリエジャポンにも紹介されていたゲームやリアルタイムCGに必要なレンダリングをクラウド側で行い、巧妙にレイテンシを隠蔽して生成したムービーだけをスマートフォンに届けるサービスを考えてみましょう。まぁ、普通に考えたらそんなコンピューティングパワーの無駄遣いになりそうなこと出来るわけないと思うわけです。ただ、それは実際にGoogleが参入しそうにないからそんなことを言うだけど、これをゲームと捕らえずに「Google Mapと結びつけ地域の本当のリアルタイム情報をそのまま描画するようなサービス」などのように加工してしまえるならもうその技術はあと2、3年で登場してしまいそうな気がします。
そんなわけで、プロダクトを作る上でも、サービスを設計する上でもこのGoogleの愚直さの上にのっかるってことは多かれ少なかれ今後も大きなテーマの一つなのかな、と思っています。