読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

GREEとDeNAはパチンコに似てても下流喰いでもいいから頑張って欲しい

最近GREEの田中社長の以下の記事を発端に携帯電話向けソーシャルゲーム界隈のネタが面白い。

「ソーシャルゲームでは1000万ユーザーにいかないとヒットじゃない感覚」と語るグリーの田中良和社長。ヒットを狙うには、パチンコやテレビのような“単純さ”が必要と説く。

そもそも自分たちが取り込んでいることをパチンコに例えてしまうあたり、あまりにも無邪気だが、このあたりはもうかなり割り切っているのではないかと思います。ただ、それを捕まえる佐々木俊尚氏などがいたりして、一気にネタとしても面白くなっています。

あと、CEDECでのDeNA南場社長の基調講演も熱く、任天堂、ソニーに対して退場を願うという講演。

「任天堂やソニーは、人間でいうと還暦を過ぎている。日本で過去30年間に生まれた企業が、世界のリーダーに上り詰めたケースはまだないが、その歴史を変えていく」
横浜市内で先月31日に開かれたゲーム開発者向けイベント「CEDEC(セデック)」。ソーシャルゲーム配信サイト「モバゲータウン」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子社長は基調講演で、過激な挑戦状をたたき付けた。

ソーシャルゲームと旧来型のコンシューマゲームビジネスの違い

もうこのあたり2人の社長は確信犯的にやっていると思いますので、指摘するのも野暮ですがGREEとDeNAのビジネスは旧来のコンシューマ向けゲームビジネスと全くかぶってません。
ソニー、任天堂の行うビジネスはいわばハリウッドタイプの資本投下型ビジネスです。特にナンバリングのビッグタイトルほどその傾向は顕著で、基本は大量の資本を透過して、大型コンテンツを作り、それをワールドワイドに展開して、資本を回収、利益につなげていくというものです。
他方、GREEとDeNAのやっていることはまずは何がヒットするかわからないから安い開発費用で100とか200とかの多くのゲームを作り、そこにプラットフォーム全体でCMをガンガン投下して人を呼び込み、どれかがヒットしたら、そのゲームに資本を投下して大ヒットにつなげ、アプリ内課金で資本を回収するというビジネスです。プラットフォームの特性は大きく違いますが、資本投下の効率で考えれば、GREEやDeNAの安価に大量のゲームを作り、ヒットしたゲームにのみ資本を投下する方が圧倒的に効率が良いのは明白です。

GREEとDeNAにとっての人材確保戦略

そもそもGREEやDeNAにとって、旧来型のゲームビジネスを敵視するような必要もないというのが、正直なところでしょう。ただCEDECというゲーム開発者のカンファレンスでこのような目標をぶち上げれば、今両者が最も不足している開発者を確保する上で非常に効果が高いのは明白で、南場社長はなかなかアジテータとして一流だな、と思いました。
さてさて、このような状況ではあるものの個人的にはDeNAやGREEには是非がんばって欲しいと思っています。というのも、今までエンジニアが増えることでここまで資本投下効率が上がるプラットフォームというのはなかったと思うんです。むしろ、日本のエンジニア一人当たりが稼げるお金というのは下がってきていた。ここになって、携帯電話向けソーシャルゲームという分野においてエンジニアの付加価値が上がってきているのは、日本全体で見たときにとても良いことだと思います。願わくばGREE、DeNAはこの勢いを是非世界進出に向けて維持して欲しいと思います。

下流喰いとパチンコについて

さて最後に「下流喰い」と「パチンコ」について。この前のブログに書きましたが、個人的にはガラゲーソーシャルゲームが「下流喰い」や「パチンコ」などと呼ばれるのはその課金システムの性質にあると思います。

上のエントリーでも説明しましたが、一旦ゲームに没頭させてから課金をするというシステムは確かに今までのゲームと大きくことなるんですよね。ただ、僕はそこも含めて、ゲームシステムの設計の一つだと思っており、課金と面白さをどのように連動させるかはゲーム業界全てにとっていままでも大きなテーマなのです。なので、このような試みはがんがんやっていくべきだと思います。もちろんその課金システムの持続可能性は問題になってくると思いますが、そこも含めてあらたな進化をしてきたのが「ゲーム」という文化のはずで、行き詰まった時の新たな進化も含めて今後を応援して行きたいです。