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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

フォルシア株式会社CTO原田 均へのインタービューは必読です

大学の先輩の@kosukさんが作っているEt Luv.Lab.というサイトがある。@kosukさんが気になる人や知り合いにインタビューして今考えていることを聞き出すという感じで運営されているのだが、その中で僕と@kosukさんの共通の後輩であり、その中でも飛び抜けて優秀なフォルシア株式会社CTOの原田へのインタービューが掲載された。

フォルシアはSpookという検索条件が飛び抜けて複雑な検索を大量にさばくことができる独自の検索エンジンを作成している会社であり、たとえば露天風呂付き、朝食付きのような大量の検索条件が存在する旅行コースのようなものでその力を発揮する。僕もそこまで詳しいわけではないが、この検索エンジンの何がすごいかと言うとANAとJALの両者がそのサイトに採用している点だ。この競合している2社が採用しているということはつまり業界標準なのである。そんな検索エンジンを創り上げたのがCTOの原田である。
さて、上のインタビューは同じエンジニアとして、とてもおもしろいのだが、まず僕が面白いなーと思ったのは原田のオープンソースプロジェクトへの取り組み方だ。昔、テクノロジーカンパニーの競争優位性というエントリーを書いた。

この中で僕はテクノロジーベンチャーがその競争優位性として、積み上げる部分のオープンソースプロジェクトに深くコミットすることが一つの答えなのではないか、と考えたが、まさにその部分を原田は以下のようにサラッと言っている。

  • でも原田の世の中的な認知はデータベース屋さんなの?

どうなんでしょう?外から見たらあんまり中の違いがわからないから。

  • そもそもさ、そこに首を突っ込もうとしたのは、そこに不便を感じてたからってことなの?

いや、そもそものモチベーションは、僕はアメリカの大学院に行こうと思っていた時期があって、でも僕は大学まともに行ってなかったんでGPAが非常に低いですと。でもいい大学院行きたいですね、という時になんかネタでも作ろうかなということで始めたのがきっかけ。

なんですけど、やってみると今やっている仕事にも非常に便利だし、そもそも大学院に行くとか行かないとか関係なく、エンジニアとしてキャリアを始めたからには、世界に通用する腕を身につけたいなと思っていたし、例え日本がなくなっても自分は生きていけるスキルを身につけたいと常々思っているので。

PostgreSQLってLinuxとかと同じで非常にオープンな開発が進んでて、MySQLとかって一応企業の持ち物なんですけど、開発コミュニティがあんまりオープンじゃないんですね。ソースはオープンなんだけど、開発自体は企業メインでやってたりするんですが、PostgreSQLとかLinuxってどこかの企業が所有しているわけではないので。

  • 開発側に自由に参加できる環境がある。

全てのディスカッションはメーリングリストでやり取りされて、全部WEBでアーカイブに残ってるんですよ。

まぁ、こうやってサラッと書いているが、実際に原田がPostgreSQLに実装したWindows関数のディスカッションなどは以下のように掘り下げているわけだ。

あくまでこれは一例だが、実際にきちんと成果を出している人は、こういうことを積み上げているわけで、この姿勢が原田にとってのマネージメントの方法なのだと思う。そのマネージメントについては以下のように述べている。

  • マネージメントというか、原田もマネージメントやりながら、オープンソースやりながら、プロジェクトリーダーやりながら、じゃん。で、後ろをそれにどう付いてこさせるかというのがテーマじゃないかと。俺みたいになれよ、というかロールモデルの時代じゃないから。どうしてったらいんだろうなあと思って。

マネージメントって言ったのは、僕もなかなか何を手をつけていいのかわからないんですけど、北山大先生の影響を受けてDruckerとか読んだんですけど、いわゆる管理職的なマネージメントじゃなくて、Drucker的なマネージメントというか。企業だけの話じゃないですし。

  • 昨今では野球部のマネージャーなどもw。

若い人にやる気を出させるとか僕もうまくできてないですけど、さっきあったような、俺についてこい的なことではもうない。時代的にはそういうことじゃなくなってると思います。で、モチベーションがお金ということでもなくなっている。お金の人も勿論いるけど。

最近実践しているのは、仕事を作って、仕事に価値を与えて、仕事をさせて、それをきちんと評価する、という当たり前と言えば当たり前のこと。精神論ではない、ですね。そいつの能力を見極めて、そいつができる、ないし少し無理しないとできない、くらいのところに仕事をダウンサイズして、これをやるとすごいいいことがあるよというか、これをやってくれると僕はすごい助かるよという意味付けをして、渡すという。

  • そこ丁寧にやるのって意外と難しいよね。環境は常々変わるしね。

タイミングとかもスゴイあるので。今日の午前中のその話をしなければいけなかったのに、それが午後になっちゃったらその仕事与えても意味がなくなっちゃう、という。そういう意味ではオープンソースに参加して欲しいと思ったら、そういうステップを作ることは本当はやった方がいいような気がする。

会社全体をよくするためにとか、自分の周りの環境をもっと良くするために、ある程度自分の意思で方向付けたいんであれば、それはやるべきなんだろうとは思ってるんですけど。基本的なオープンソースの精神としては、やりたいやつがやれよ、なんで。鶏が先か、卵が先かですけどね。きっかけがあって自発性が生まれるのか、自発性があるからきっかけが見つかるのか。

「きっかけがあって自発性が生まれるのか、自発性があるからきっかけが見つかるのか。」って良い言葉だなって思った。オープンソースにそういう概念を結び付けられるて考えられる人はなかなかいない。
そして、最後の「例外に寛容であること」の話はみんなに読んで欲しい。このインタビュー必読だと思う。この28歳普通にすごい。