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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

CES2012から読み解く2012年のAndroid搭載スマートフォンの動き

ラスベガスで行われている世界最大の家電の展示会CES2012のニュースをざっと眺めて、感じたことをまとめておきます

アンドロイドの方針の変化がいよいよ大きな影響を与え始めてきた

スマートフォンやそれ以外のデバイスでも、いろいろなアンドロイド搭載端末が出ていますが、多くの端末がAndroidの2.3系列が搭載されています。

2.3系列とえば、Kindle Fireも現状は2.3系列をベースにしているとのことで、すでに4.X系列のソースコードはGoogleから公開されているものの、各社2.X時代ほど最新のアンドロイドを搭載することに力を割いていないように見えます。もちろんある程度時間が経てば、4.Xにシフトしていくとは思いますが、すでにこの部分が2、3ヶ月遅れても大きな影響はない様子。これって、どうしてなのかなー、と思ったので理由について考えてみました。Tier1の話は以下のエントリーなどを参考にしてください。

歴史的な経緯としてガチガチにアプリが利用できる機能を縛ってスタートしたiOSに対抗するためAndroidはアプリが何でもできることが売りになっています。例えばホーム画面の切り替え然り、本当はアプリにとって必要がないと思われるデータでもインストール時にアクセス許可を出せば、アプリがデータを取得できてしまう(マニュフェストと呼ばれる)機能しかりです。この辺りの戦略の経緯は以下のエントリーにまとめておきました。

たた、現状のOSの基本機能(思想と言ってもいいかも)のシフトを見ると、

  • ガチガチだったiOSがだんだんアプリにできることを増やし始めてる
  • ゆるゆるだったAndroidは、だんだんアプリや開発ベンダーにできることを制限しはじめている

という動きが見て取れます。特にAndroid 4.0で採用されたホーム画面の仕様変更により、端末のホーム画面をユーザーは常に出荷時に企業がカスタマイズしたものから、Google標準のものに変更できるようになりました。(この機能自体削除できるかもしれないけど)

企業はデバイスの開発を数年単位で計画しますから、このゆるい状態からきつくなるというAndroidの方向性の変化が、基本的な部分で企業の戦略と合致しなくなる可能性は高いと思います。ただ、現状のAndroidのセキュリティに関する事件やそこから生じた懸念などを見ると、Googleとしては安心してAndroidを一般ユーザーにも利用してもらえるようにしたいわけで、変化の方向性としては当然のことでしょう。このあたりの齟齬が、全体的に企業がAndroidの最新版を追うモチベーションを下げ、デバイス開発の方向性も長期的に見たら影響を与えてくるのだろうと思います。

2012年に売れるスマートフォンが抑えるべきポイント

さて、上記の影響なども踏まえ、Android搭載のスマートフォンにとって2012年に重要になってくることを考えて見ました。以前オクトバの記事にも書いたように以下のポイントがますます重要になってくるように思います。

  • Googleが推奨する標準仕様を可能な限り追従する
  • 他社との差別化ポイントをソフトウェアからハードウェア的なローカライズ部分やデザインにシフトする

まず「Googleが推奨する標準仕様を可能な限り追従する」ですが、特に日本で発売しているアンドロイド搭載端末はスペック的には高くなってきているものの、内蔵ストレージのサイズがGalaxyやHTCの端末と比較して不足していたり、たぶん日本では不要と考えて仕様を削ったと思われるポイントが見られます。もちろんこのようなスペックの削減は価格を下げるためでもあるので、ユーザーにとってもトレードオフなのですが、長期的に見てGoogle推奨仕様のスマートフォン(現在だとGALAXY NEXUS)に追従しているスペックのスマートフォンを購入した方がユーザーにとっては利便性が高いでしょう。スマートフォンは一度買ったら2年は使うものですが、Googleの標準仕様とかけ離れているために、アンドロイドの最新版にアップデートできなかったり、いろいろ利用用途に制限が出てくる可能性があります。また、現状のGoogleのAndroidに対する開発方針の動きを考えると、奇をてらわず標準仕様を採用したほうが後々よいということもあります。
「他社との差別化ポイントをソフトウェアからハードウェア的なローカライズ部分やデザインにシフトする」はそのままの意味でグローバルな標準仕様の端末でありながら、その地域独自の要望を抑えたハードウェアスペックを提供できることがさらに重要になってくるということです。Xperia acroが、Xperia arcというグローバル端末に対して、おさいふケータイを搭載して成功した様に、過去のガラケーではほぼ標準の機能となっていた防水、高画質カメラ、やワンセグの機能などをグローバルでも勝負できる端末にどのように素早く搭載して日本で展開できるか、というのがポイントになってくると思います。ハードウェアをポイントにシたのは、ソフトウェア的に差別化を図ることがますます難しくなってくることはまちがいないからです。差別化ポイントはハードウェアにして、基本スペックはGoogleの推奨仕様に追従するのが正しいと思います。
この2つのポイントを抑えており、かつデザインの優れた端末というのが2012年のポイントになってきそうです。あと、Kindle Fire、Windows 8のタブレットの話しがあるのですが、こちらは別のエントリーにまとめます。