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FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

Facebookが実施したNews Feedの感情伝達実験

Facebookが70万人に対して、News Feed上でポジティブな投稿とネガティブな投稿を10%から90%の割合でそれぞれ見せ、その人の行動がどのように変化したかをまとめた論文が話題になっている。

内容は以下のブログなどが詳しい。

論文もPNASのページから簡単に取得できる。

These results indicate that emotions expressed by others on Facebook influence our own emotions, constituting experimental evidence for massive-scale contagion via social networks. This work also suggests that, in contrast to prevailing assumptions, in-person interaction and nonverbal cues are not strictly necessary for emotional contagion, and that the observation of others’ positive experiences constitutes a positive experience for people.

実験結果だけみると、閲覧させるポストにおける「ポジティブ」、「ネガティブ」な割合を操作させるくらいの変化ではそこまで目に見えた変化はでない。

  • ポジティブ」な投稿の表示を減らした場合、ユーザー本人の投稿では「ネガティブ」な表現は0.1%減だったのに対して「ポジティブ」な表現は0.04%増
  • 「ネガティブ」な投票の表示を減らした場合は、「ネガティブ」0.07%減、「ポジティブ」0.06%増

ただ、考える必要があるのは、この2012年の実験結果よりも、この実験と同等のアルゴリズムがすでにFacebookのA/Bテストのアルゴリズムに組み込まれていても何ら不思議ではないし、すでにそのような立場にFacebookがいるということだと思う。今回の実験とFacebookが結びついた場合に何が危険かというと、Facebookのアーキテクチャ的な観点では、そのネットワークのオープン性が何一つ担保されておらずそのなかで発生するネットワークが密結合している点だと考える。そこに掲載される感情のフィードバックはOpennessをベースとするインターネットアーキテクチャとは逆方向のもので、それが事業者として優位性を支えているのでなおさらだが、Facebookの方向性は控えめにいっても、この感情伝達実験をA/Bテストに組み込むに足る理由を備えてしまっている。

しかしResultが以下の一文で締められていることが、この一文だけみると、今の状況を知らしめるためにこの論文が発表されたとも読めそうな文だけど、すごく皮肉が効いていて面白い。

And after all, an effective size of d = 0.001 at Facebook's scale is not negigible: In early 2013, this would have correspond to hundreds of thunsands of emotion expression in statud updates per day.

たぶん、もうちょっといろいろ話題になりそうなので、Watchしていきたいと思います。このような状況にあることの警鐘などをまとめた本としては、やはり以下の本が有名かなと思いますので未読な方は参考にどうぞ。