最近、同期との絡みもあり、どうやったらオンラインゲームでオルタナティブな経済圏が確立できるかを考える。
日本で最もうまく回ってるお金のかわりといえばEdyとマイルだけど、あれは単純にお金の代わりとしておつりもでないし、いろいろ特典もあって便利というものなの意味合いが違う。俺がイメージしているのははてなポイントのようなお金の代わりではなく、ある一定の集団の中で価値が発生している、オルタナティブな経済圏の中で動くものです。
はてなポイントは、はてなで提供されるサービス(人力検索、ポイント投げ銭とか)を利用するために必要なもので、ポイントを払うことで、ある一定の知的価値を取得することが可能になる。はてなポイントは楽天スーパーポイント、現金に換金可能だけど、それを抜きにしても、うまく回っていると思う。
よく、EQ2とかUOだと、レアアイテムや、強化されたキャラクターを現実のお金で取引されていることが、オンラインゲームでバランスを崩すとして問題になっているが、もし、あれが実際のお金と取引OKで、お金を使ってもバランスが崩れず、それどころかうまく世界が回るようなシステムが構築されていたら、それは一種のオルタナティブな経済圏となる。
このオルタナティブな経済圏で提供されるサービスはどのようなものが望ましい、もしくは適しているのか。現在のレアアイテムや強化されたキャラクターは、大量に出回ると大きく価値がさがり、また新規参入の障壁となるので、サブのサービスとすることはできても、メインのサービスとなることはできない。はてなポイントのような知的価値と引き換えることができるのは、一つの答えだが、俺はもう一つの価値としてここで知的興奮、つまりゲーム、動画、音楽を入手できるというのもありなのではないかと思う。特に、PSPはメモリースティックでゲームをダウンロードできるので流通のコストもかからず、そのポイントは元は現金であるはずなので、結果的にそのまま利益になる。もちろん、現実のゲームとの売上げの兼ね合いもあるのでうかつなことは出来ないけど、このゲームの中にPSPのAPIが開放されたことにより登場するオリジナル開発のゲームや、サービス、機能、あと音楽や映像などが入ってくると断然話がおもしろくなってくる。PSPはそのくらいのポテンシャルをもって開発されていると思うんだけど。
では、なぜこのサービスをオンラインゲームに結合する必要があるのか。それは「どうぶつの森」を考えてもらえればわかる。単純にエージェントを通して、世界にコミットすることは楽しいのだ。アイテムが具現化されると、実感が沸きやすいし、コミュニケーションもとりやすい。また、クエスト、イベントを通して知らない人とつながる可能性が高くなる。そんなことを考えたけど、もちろんまだ問題がある。
・通貨の価値のコントロールは可能か?
・ゲームという形をとることそのものが障壁とならないか?
・うまく既存のオンラインサービスと統合、または協力できるか?
いろいろ議論はあるが、とりあえばここまで。
[追記]
新しい通貨を通じて、サービスを提供するとき、たぶん重要なのはそれを使うこと自体がかっこいい、価値があるっていう付加価値を提供できるかだと思うが、ゲーム業界が基盤とする層はそういうことに関する嗅覚がするどいため、ひとたびダサいとなると一気に価値がなくなってしまう。そういうもののために、みんなが1万円以上を費やせるかはちょっと不明だけど。