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PS3以降の進化の方向性:もしくはバーチャルリアリティに関する妄想

CellつまりPS3が今後向かうだろう、ある認識処理をゲームに生かすためのリアルタイム化という方向性がバーチャルリアリティに向かうということについて自分なりに少し書いてみたいと思う。突拍子がなく、まとまりきれていない話を書くが、おそらく10年後にはかなり明確な形で提示されていると思うので軽く妄想してみる。

まず、Cellというプロセッサは今後SPEつまり演算ユニットを増やしていく方向で発展していくと思う。つまり、PS4では、5GHz駆動(現在3.2GHz)のメインCPUに16個のSPE、次は6.0GHzに32個という風に。これは、つまり、リアルタイムに並列処理可能な情報量が増えることを意味する。逆に、並列化できない過去の状態、他の情報に強く縛られる処理に関する性能はほとんど伸びないはず(これはまず間違いない)。

これが、演算処理をどういう方向に向かわせるかというと、音声認識処理、画像認識処理、パラメータ最適化、パターン最適化というような現在リアルタイムには処理できない処理をすべてSPEによって専用ハードウエアを乗せることなくリアルタイム処理にするという方向に向かうのではないかと思う。

それが、ゲームにどういう風に絡んでくるかというと、おそらくまずは物理シミュレーションを行い、それをユーザにどういう風に見せるかという部分で絡んでくるはず。現在のイベント駆動型から物理シミュレーション型のゲームが登場したとき、おそらく一番の問題点はその世界をどういう風にユーザに体験させるかということのはずだ。

視点を決めるにしても、もうユーザーはゲームを構築した人間が決めたルートを通るとは限らない。5.1chで鳴り響く音を決めるにしても、ゲームミュージックが鳴り響く世界から、リアルタイムに巨人の足音と竜の咆吼が聞こえてくるはず。なんか、そういうことをいちいちゲーム設計者が決めなくとも、ある程度のパラメータと評価関数を与えてやれば、勝手に最適化するっていう方向が一番楽だし、柔軟性が高い。

で、そんなサポートというものは、段階的にバーチャルリアリティという概念に絡んでくる。もちろん、そのときまでにはインターフェースの発展も必要不可欠だが、インターフェースの発展に関しては、任天堂が素晴らしい仕事をし続けているので、そちらに期待したい。

バーチャルリアリティというものがどんな世界かというと、おれはまず距離という概念を完全に超越したコミュニケーションが可能な世界であると考えている。それが現実社会か仮想世界かはあまり問題ではない。すでに、音声、画像においてはほとんどインターネットにおける擬似的な神経接続がSkype、ライブカメラという形で済んでいることを考えると、実は技術的基盤において(嗅覚、味覚をのぞけば)バーチャルリアリティとして触覚以外に満たすべき要素はない。現実的に考えて触覚を満たす装置というものはかなり大がかりなものになってしまうため、触覚の情報をなんとかパラメータ、声という形で現在のゲームは伝えているわけだが、この部分に関してなんとか有り余る演算処理能力を使って、リアルタイム性を与えるというのが、今後の課題だろうか。

もちろん、すべてのゲームメーカーがこんなことをできるわけはないので、完成度の高いフレームワークを提供し、APIをすべてフリーで解放、もしくはオープンソースソフトウエアにしてしまい各ゲームメーカーはその世界観セットを売るというのがビジネスモデルだろうか、、、

なんだが、よくわからないエントリーになってしまった。もう少し思考をまとめてからかけばよかったな。