そろそろ2005年を振り返ってみるかと思っていた矢先、こんな記事がスラッシュドットに。
- サイエンス誌の“Breakthrough of the Year”発表
http://slashdot.jp/science/05/12/24/0423241.shtml
気になったトピックをかるく振り返ってみる。
- 9 Systems Biology Signals Its Arrival
http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/310/5756/1880a#systemsbiology
まず、もっとも気になった俺の研究分野であるシステムバイオロジーを取り上げよう。
もし、これが4年前だったら、ここにスケールフリーネットワークに関わる研究が来たんだろうな。今年は、シグナル伝達と生化学ネットワークの構築に関わる話が取り上げられている。特に、遺伝子情報、PPI(タンパク-タンパク インタラクション)、マイクロアレイのデータから統計学的手法を用いてネットワークを構築する研究が大流行だったが、特にアポトーシスに関わる経路の研究が挙げられている。アポトーシスや細胞分裂に関わる経路はおそらくもっとも多様で厳密な制御が行われていると思われるため、こういう網羅的なアプローチが適しており、出るべくして出た結果ということか。
ここでは、最後にこの文で閉めようか。
It's still early days for systems biology. But proponents anticipate that the emerging dynamic view of cell signaling networks will lead to a better understanding of complex diseases such as cancer and diabetes and to new treatments as well.
適当な日本語訳:
システムパイオロジーの研究はまだまだ確立されていない。しかし、その支持者は癌や糖尿病など複雑な病気の理解につながる細胞内ネットワークに関するダイナミックな視点を与えてくれることを期待しているのだ。
うは、思いっきり北野節w
俺はこの分野を離れるけど、研究室のみんなにはがんばって欲しいな。
また、来年のブレークスルーで、RNAiに関わるトピックが来ると予想されている。俺は以前にも書いたが真核生物の核内のmRNAのネットワークに関しての研究が来ると思うが、さぁ、どうなるか。まだ、ざーっと読んでみただけなので、気になる記事があったら後で取り上げるかも。
やべ、全然2005年を振り返ってねー。