オープンソース寄りの発言が多いが、うまくまとめられていると思う。
- マイクロソフトは未だに独占企業か?
http://slashdot.jp/articles/06/01/04/0248229.shtml
スラッシュドットで上の題目の論文が発表され、さっそく邦訳されていた。
ネットワーク、ウェブ、オンラインサービスの点でMSが独占的企業でないことは俺も同意できる。ただ、なんとなく違うんだよなーって思うのが、このMSの独占的企業に関する話題はデジタルディバイドと、IT技術は低いがお金を持っている層の問題と切り離すことができないと思うんだよな。つまり、日本において多くのお金を持っている層、使う層っていうのが存在する中で、そのあたりの人々が選択肢を与えられることなく、無条件でMSの製品を使い続けていることが最も問題なのではないかと。もちろん、書いている本人もそれは気づいていると思うけど、
マイクロソフトは独占的行動から(ゆっくりと)手を引きつつある
もし大口のITユーザーが、リナックスへの移行を考えているとマイクロソフトの営業担当者に告げたら、マイクロソフトはたいてい価格の引き下げを申し出てくる。この会社にはこれまでになかった行動である。マイクロソフトは今や、一部の国々では Windows Starter Edition なるものを販売している。タイではおそらく37〜38米ドルで、Microsoft Office の基本的バージョンも同梱のものが入手可能である。言い換えれば、マイクロソフトは価格競争を始めたということで、独占企業には似つかわしくない行動だ。
これは、マイクロソフトが突然「みんな、愛し合おう」的態度を採用したことを意味するものではない。マイクロソフトが善意からではなく市場の圧力によって、互換性について注意を向け始めたからだと私は考える。しかし長い目で見れば、マイクロソフトが自社以外のオペレーティングシステムとファイルフォーマットを悪魔の手先の一種と見なすのをやめるかぎり、マイクロソフト製品をなるべく使いたくないという我々のような人々にとって人生はもっと生きやすいものになるだろうし、それが本当に大事なことなのだ。
こういう風なテクノロジー側の視点で見たら、もうMSの製品は全く独占的立場になっている。むしろ、
- 英国DellがFirefoxプレインストールPCを出荷
http://slashdot.jp/article.pl?sid=05/12/28/0325217
上記の例のように、とりあえずそれ以外の選択肢があることを知らせる行為を拡大し続けることが、MSの独占的立場を是正するために重要なんじゃないかな。そんなわけで、この論文の最後に書いてあるとおり、
競争がマイクロソフトに製品の品質向上を余儀なくさせてきた
この流れが最終的に、全てのソフトウエアが高いレベルで、独占的立場にある企業からソフトウエアとは異なる方面の妨害をされることなく、お互いのサービス、完成度、技術を競い合える環境が構築される方向へ向かうことを期待します。そんな環境の方がエンジニアにとってもおもしろいはずだから。あと、コメントのなかで、
マイクロソフトが嫌われる理由のひとつには、OSやOfficeで上げた利益をOSやOfficeの製品開発につぎ込まない点にあるように思う。
でその金で何やってるかといえば他の企業がすでにやってるサービスにちょっかい出すこと。
おまけにちょっかい出すのはいいが脅威にならない程度に潰しかけたら途中で放り出すし(.netとかIEとかね)
この辺りの意見には大いに賛成です。