なかなか、楽しいコメントが満載。
- ゲーム戦線異常なし 第13回 PS3
http://www.dengekionline.com/c-baka/shibamura.html
実際にPS3の開発機をさわっている人のコメントがおもしろい。
PS3とは、高い計算力さえあれば地上に存在する問題は大概解決する、というコンセプトのもとに作られた、大バカマシーンである。
もちろん、バカとは褒め言葉だ。最高。俺もそう思う。速度(含む描画性能)万歳。というか、素直にコンピュータを作ったら大容量大速度大メモリになるんじゃなかろうか。
ブルーレイでアクセス速度は大幅に向上するだろうし、そうなると、重要なのは速度になるので、これはこれで、大歓迎である。うん。残る一つが問題だけど。
ゲーム性、インターフェース重視の任天堂とは全く違うコンセプトだが、この計算量重視というコンセプトが驚くほど科学計算の分野と似ていることは驚くに値しない。そもそも、計算量とは力業を可能にするために存在する。そのため、いかに問題をその計算量という問題に落とし込むかという部分にプログラミングセンスが要求される。特にSPEを採用したPS3においては、その傾向は顕著で計算量を生かす過程自体にパラダイムシフトが必要になる。そのあたりをうまく表現してくれている。
このハード、すばらし過ぎて使い手を選ぶ。
計算力がステージの限界を突破しているためである。もっと数学的な表現を使えば、このハードは特異点越えしている。計算力の向上を線表にしてPS2や Xboxなどの先にPS3があるのだが、(線表だけ見ても普通は分からないだろうが)一足先に違う世界にいっちゃった感じである。ハード的にこれだけの限界突破を行った例は少なく、記憶にある限り初代ファミコン、PS1と、DSくらいのものである。
そう言う意味でパラダイムシフトをしていない会社、人間では対応が難しいハードといえる。
今回の場合、極度に速度が速すぎるせいで、愚直にこれを使いこなそうとすると使い手がその圧倒的性能で潰される。開発費が高すぎるというのは、その一例である。速度が速いというのは箱物あるいは古典的戦闘機として言えば要するにもっとも重要な性能を獲得しているといえるのだが、言い方を変えると何を得るにしても一度速度に変換する、リソース変換を多用させなければいけない。
話としては、目新しいものではないが、こうやって聞く現場の声はやはり楽しい。後は春にきちんと発売されるかどうかだけど、それは会社に入ってから確かめることになりそうだ。