最近、いろいろ話題になっているようなので、ちょっとだけ。
- ソフトウェア産業の究極の振興策
http://blog.gcd.org/archives/50816826.html
しかし、優秀な技術者の大半が、大企業の奥底で眠っているのだとしたら...?
そして日本のソフトウェア産業を振興させたいと思うのなら...?
それなら有効な振興策は一つしかない。唯一にして最も効果的な究極の振興策、それは...大企業の一つをつぶして、死蔵していた優秀な人材を放出させることである。
僕の所属する企業もおそらく世間一般では大企業に属する(メーカーではないな)と思うのだが、そのエンジニアの充実度はすごい。幅広い技術、知識を持ったエンジニアがたくさんいて、OS、コンパイラ、ライブラリ、ドライバなど、あるとあらゆる開発を行っている。確かに、この人材が市場に流出したら、ものすごいインパクトがある。
しかし、そのような素晴らしい技術を持った人々を見てみると、あぁ、この人はこの企業がつぶれたらベンチャーに行くだろうなーっていう人はあんまりいない。おそらく10%を切る感じ。多くは、資金豊富な大企業の研究所とか、あるていど責任のある仕事をやらせてもらえる企業の研究開発の部署に行くんだろうなぁと思う。
その理由の一つは間違いなく報酬である。まぁ、そこまで給料のいい会社でもないが、実際、僕たちがもらっている金額をベンチャーが気前よく払ってくれるとは思えない。実際、多くのベンチャーの求人票みてもよほど儲かってる会社(金融とか)ではない限り、例えば、携帯コンテンツとかポータルとかSNSとかの会社だと特にエンジニアの給料は落ちるようだ。そんなところに妻子持ちのエンジニアがやりがいとか曖昧な理由でなかなか行けるわけない。よって、大企業がつぶれても、その人材はどこかの大企業か、金融、証券、外資系企業などの給料のいいところに吸収され、ベンチャーにはながれないだろうなーと思う。そんなわけで、人材の流動性が高まるのはエンジニアが自分に最適な環境を見つけるためにも、いいことだと思うけどけど、なかなか難しいのだろうな。エンジニアのマインドというよりは、報酬の問題で。