FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

情報の価値

昨日の日記に大学の先輩のコースケさんからトラックバックをいただいた。特に動画検索はみんな注目しているが、あまり網羅的なサービスが提供できていないのは、単純に動画を解析するのはものすごいコストがかかるからというのがある。以前、画像認識のサービスを提供しているLikeの社長が、まだスタートアップの段階でサーバ数が10000近いといっていて、これを動画でやるのは、ちょっと普通のベンチャーでは厳しいといっていた。動画解析のためにいったんグレイスケールに落として、特徴的な部分を抽出してとか、そんなことを真剣にやるとものすごいサーバパワーが必要になる。まぁ、この辺りはほっといてもGoogleがしっかりやってくれるでしょう。とりあえず、思いついた限りでも、自動チャプター化、台詞のテキスト化、画像認識、人物認識が必要なのかな。

さてさて、個人的な興味はブログとソーシャルブックマークに飛ぶ。日本では匿名ブログが一般的だが、このことはネット内人格の熟成をはぐくみ、あきらかにネット内でしか存在しえない普通に生きるにはコストの極めてたかい人格の形成を可能にしている。これが、一種のネットの多様性を支えていると俺は考えている。日本の社会は、誰もそんなものが存在するなんて考えてもないのに、それがあたかも存在しているように振る舞う必要が有る場面が社会で多々ある。これは、高コストな人格の育成を阻害する。そうすると社会は画一的で他人と異なることを良しとしないような雰囲気になる。しかし、ネットではネット内人格を形成することが可能である。それは、別に社会に対する不満の発露という観点ではなく、多様性への渇望と考えた方がよい。なんか、抽象的なことを書いているけど、ネット内で異なる情報を構造化、関連付けするときに、発信者を評価するシステムが重要なのではないかと思う。ブログはそれも可能にする。全てのブログ内の言説は過去に記述された内容によってのみ付加価値を与えることが、情報の価値を決める上で重要だと思う。ブログ検索は、エントリー単位の評価から、発信者単位の検索、要は今までアルファブロガーという位置づけられたり、モヒカン族と位置づけられたりしてきたそのグループや属性を検索する方向に進むはずだ。そのときにネット人格というものをカテゴライズしたうえで、タグ化、クラスタリングするサービスが発生してくると考える。