FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

女性誌に潜む最前線

昨日、大学同期のお祝いパーティーがあり、そこでこのblogで女性誌のことを頻繁に取り上げていることが話題になりました。たしかに、いい年齢の男が女性誌を読んでいるのは少々おかしいですが、世の中にはいろいろな事象の最前線が常に形成されており、女性誌にもまたその興味深い最前線が出現していると思うんですよね。ELLEの海外デザイナー座談会で以前読んだのですが、日本に来て最初に行くところは109と原宿だそうです。ちょっと気取ったOLから見たら、「まだ109とか行ってるのかよ」と思うと思うのですが、テレビ東京の「ガイアの夜明け」で109のショップ店長のインタビューを聞いて、この考え方が少し変わりました。

その店(店の名前は忘れました)では、二人の女性が店長とデザイナーになり、アパレルメーカーの出資者からお金と流通網を借りて店を経営しているのですが、意図的に次のシーズンに何が流行るかというのを考えるのを放棄して、次の2週間で何が売れるかを考えているのだそうです。で、2週間後に売れるだろう服を店長と一緒に店で接客をやっているデザイナーがデザインし、それをアパレルメーカーの出資者を通して、中国の工場に発注をかける。すると、それがちょうど2週間後に品物が届き、それを2週間で売り切るのだそうです。あとは、延々とこのサイクルを回していると行っていました。

この話を聞いたときに、ちょうどメリル・ストリープとアン・ハサウェイが主演した「プラダを着た悪魔」を思い出しました。(下のDVDは1400円と大変お得ですw)

ここでメリル・ストリープが演じるVogueの鬼編集長「アナ・ウインター」がアン・ハサウェイが演じるアンディが着ているブルーのセーターの色について、何気なくあなたが選んだそのださいセーターだって私達が創ったファッションの流行に位置づけられるものなのだと胸を張る場面があるのですが、彼女が言うには、ファッションの最先端の事象が2、3年くらいかけてゆっくりと末端の消費者のところまで落ちてくるということでした。

おそらく、彼女達が言うことはどちらも正しくて、お互いの立場の違いが反映されているのだと思います。末端の消費者にとって売れる物の最適解を見つけるためには商品スパンは短ければ短いほどその正解率は高まる。最高なら次の日に売れる物を前の日にデザインできればいいのだと思いますが、それを行うことは流通の関係上出来ません。また、Vogue編集長からみたら、自分の創った物が流行を創っているように見えるけど、それもまた錯覚で、彼らが創っている数限りない物の中で、ごく一部のものが淘汰された形で末端に届くのだと思います。つまり、彼女達がとっているシステムは両方、未来を読むことは難しいが淘汰の課程を経て、それを生成しているのです。これは、現代のソフトウェア工学にも通じるところがある部分ですね。

で、俺が最近気にしていることは、

  • どうして、最近毛皮やゴールドのようなゴージャス路線が良しとされる流行が形成されたのか。
  • 先月のGINZAで読んだのですが、ファッションショーにでるモデルの二人に一人がヴァレンシアガを使っているそうです。どうしてヴァレンシアガがこんなに流行っているのでしょうか。

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  • スポーツグッズとなるとヨガ系のアイテムが多数取り上げられるが、日本では今、どれくらいヨガがきているのか。

という点でしょうか。ヨガには関しても奥さんも熱心にやっているのですが、チョコレートファウンテン大会でそのことを奥さんの友達に伝えたとき、その友達の反応は「おしゃれ」とか「すごい」じゃなくて、「えらいねー」でした。つまり女性にとって、ヨガはすでにランニングと同じくらいポピュラーなものになっている感覚なのかもしれません。とまぁ、こんなことを考えながら、女性誌を読んでいるわけです。