FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

CONTENT'S FUTURE ファーストインプレッション

今、ちょうど「CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ」を読んでいるが、この本おもしろすぎです。

本書は小寺信良氏と津田大介氏が各コンテンツを提供、作成している人たちの元に行き、そのコンテンツを取り巻く現状と未来をディスカッションするという内容である。今ちょうど半分にあたる「放送と通信の融合」にフォーカスしたSide Aの部分を読み終わった。たぶん明日中にSide Bも読み終わるのだが、とりあえず今書けることを書いておこうかなと。

Side Aは以下の面子から構成される。

土屋 敏男(第2日本テレビ エグゼクティブ・ディレクター)
草場 大輔(東京MXテレビ 報道制作局ディレクター)
西谷 清(SONY ビデオ事業本部長)
長谷川 裕(TBSラジオ「Life」プロデューサー)
椎名 和夫(音楽家、実演家著作隣接権センター運営委員)

それぞれの章にコメント

  • 土屋 敏男(第2日本テレビ エグゼクティブ・ディレクター)

TV的なインターネット上の表現を追い求めているが、彼が行っている方向には大きな未来はないと思う。以前も書いたが、映像はその発言が全てテキスト検索可能になり、なおかつ膨大なメタデータが付与され体系的な検索が可能になることで大量に消費可能なものとなる。現在の30分単位で構成されるコンテンツを消費する余裕など今後生まれるわけもなく、なにかもっと別のことに取り組んだ方がいい気がする。

  • 草場 大輔(東京MXテレビ 報道制作局ディレクター)

ネットに流されることを前提としたTV作りはおもしろいと思う。この方法は映像に多様なメタデータ、スコアを着けることを可能にする。

  • 西谷 清(SONY ビデオ事業本部長)

ちょっと、これには立場的にコメントできないな(笑)

  • 長谷川 裕(TBSラジオ「Life」プロデューサー)

ラジオ番組のインターネット上での完全な提供は今望まれていることだと思う。どうやってそれをビジネスにするかという試みはおもしろい。その提供の過程で以下にコンテンツを変容させるかに非常に興味がある。

  • 椎名 和夫(音楽家、実演家著作隣接権センター運営委員)

このインタビューは本当に音楽業界の本音が満載。とてもおもしろい。コピーコントロールCD、iTunes、YouTubeを権利保護団体が現状どのように捉えられているかが生々しく書かれている。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

珍しいことに「CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ」はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスである。つまり、blogや書籍での引用をがんがんやって自由にコメントつけることを許可している。

このあたりの事は松岡生剛氏の本書書評に詳しい。

わかりやすくいえば、本書を好きにコピペして、そこにどんどん自分の原稿などを書き加えてブログやウィキにアップロードしてくださって結構ですという本なのである。ただし非営利にしか使ってはいけない。このようなライセンス方式は、これからのコンテンツ・フューチャーにとってはきわめて重要な意義をもっている。

そもそも僕のエントリー読まなくても上のエントリーを読んでもらえれば、おもしろさが伝わると思うのだが、まぁ、それはそれで。残りの部分も読んだら、コメント載っけます。