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プーチンの評価は難しい

NewsWeek 3月12日号に「プーチン政権の通信簿」という特集があった。以前、アンナ・ポリトコフスカヤの書いた「プーチニズム」について取り上げたが、ここではプーチンは「民主主義を決定に的に交代させた男」として描かれていた。

プーチンは2000年から8年大統領職についた。プーチンの行った地方自治、ロシア連邦議会の上院を骨抜きにする数々の改革は欧米的な解釈として民主主義を後退させた。ただ、かれが1999年から退任直前の2007年までの間にインフレ率を84%から9%に抑えたこと、一人あたりのGDPを3倍にしたこと、なによりロシアの世界的な位置づけをアメリカと比類する水準まで戻そうという気概を見せたことは誰にも避難できない気がする。それこそ、目的の達成のためには手段を選ばず、彼がロシアの長として、ロシアの誇りを取り戻すべき動いたと考えざるを得ない。そもそも、経済と民主主義には密接な関係があって、ミャンマーの例を見るとわかるとおり、結局まともな中産階級が存在しない民主主義は成功しない。ロシアは何十年も社会主義だった国であるのに、そこに向かって完璧な資本民主主義が必要だと叫んでも、もともとそんなものを経験してなかったロシア国民にとっては、経済を安定させ、ロシアに誇りを取り戻した鉄の意志と精密さを備えたプーチンを非難するような世論を展開することは難しい。

そんなことを考えながら興味深くこの記事を読んでいたら、id:finalvent氏の日記に以下のような言説があった。

私はこの数年、プーチンをヲチしづけている。彼は自身の権力に誇る人ではないよ。そしてきちんとインテリらしい苦悩ももっている。

なるほど、id:finalvent氏の極東ブログを見ると節目で細かくプーチンに言及していることがわかる。

ロシアの歴史を評価しないと、プーチンは評価できない。誰もあのような社会主義国家を経験していない。もうちょっと勉強してからプーチンが大統領を辞める年に一度プーチンについてまとめてみたい。ついでに僕の奥さんはプーチンファンだったりする。