プロフェッショナル 仕事の流儀にWebデザイナの中村勇吾が登場すると聞いたので仕事を切り上げて、家で見ていたのですが、気になる箇所が2点ありました。
自分の頭の中以上に相互作用が起きる場所はない。
少しうろ覚えなのですが、茂木健一郎が中村勇吾のクリエイティビティについて質問したときに、中村勇吾はそのクリエイティビティの源泉を「自分の頭の中でおきる相互作用」と断言しました。自分の中のクリエイティビティの源泉を自分の頭の中で起きる相互作用と断言するタイプっておもしろい人多いですよね。
例えば同じ番組に出ていた佐藤可士和は「答えは顧客の中にある」と断言しています。つまり、デザインが最適な形態になるように導くのが自分の仕事であると言っているわけです。反対に中村勇吾は外部ではなく内部に答えを求めるわけですから、この人の生き方はつらそうだなと思っていたら、次にこんな台詞を言っていました。
つらいですよ。
常に世界的なWebデザイナとして、新しいものを発信していくことをつらい作業と中村勇吾は言い切っていました。この場面を見て思ったのが、チームラボに関する以下のエントリーです。
そのくせ作ってるモノは死ぬほどかっこいい。au design projectのアレには僕も電話業界の人間としていろいろと度肝を抜かれたのですが、そういうものを自分のクリエイティビティで作ってないと言うんですよ。あくまでチームで作ってるから全く知らない、みたいな。
「嘘でしょ」
と思いましたよ。なんか、もうどこまで本当なのかわかんない人なんで。
でも話を良く聞いてみると、本当にチームで作ってるらしいのです。こんなのチームで出てくるわけないって思いませんか?
でもチームラボでは、これをチームでやってるそうです。しかもミーティングの度にPMが変わるのだそうです。凄いですよね。
どのようにやっているかというと、たとえばチームのデザイナーが5人だとすると、5人のデザイナーがそれぞれ同じテーマで別のイメージを作ります。
それを見て、PMが「こっちの方向性」とどれかひとつを選ぶと、5人のデザイナーはそのひとつをベースにまたそれぞれ別のバリエーションを作ります。でてきたものに対して「これでOK」と思うまで、繰り返しこのプロセスを行うのです。
チームラボはミーティング方法にそのクリエイティビティの源泉を持っているというのが、このエントリーを見たときにとても驚いたものです。僕の考えの範疇の外にある思考でした。クリエイティビティの源泉を完全に自分の中に持つ人、顧客に持つ人、ミーティングに持つ会社と様々ですが、このあたりのクリエイタの話はいつもとてもおもしろいので見逃せません。なかなかおもしろい番組でした。