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別に政治のことをそこまでマジに書くつもりもないけど

id:finalvent氏の以下の文章を読んで、確かに最近の自民党のセンスの悪さは社民党の最終段階に似ているなと思った。

四川省地震と道路財源問題のみと言ってよく、そして特に言及すべき論はなかったように思う。

 道路財源問題は自民党はこれで最後の墓穴を掘ったなという感じも多少する。社民党が消えたように自民党も歴史から消えていっていい時期だろう。福田のマジさが自民党に伝わればそれはまた別だろうし、案外小泉もここは本気を出すかもしれない。

多くの人が「道路を必要ない」と言っているのは、道路よりも投資対効果が高いものがたくさん存在するからである。和歌山や北海道、長野に道路を造ってしまうと、その道路のメンテナンスでさらにお金がかかってしまうし、道路が存在したからといって日本の生産能力があがるわけでもない。つまり投資対効果はプラマイ0どころかメンテナンス代を含めるとマイナスだ。

逆にこのお金が社会保障費、病院などにつぎ込まれるのならばそれはそこそこ価値がある。社会保障費はある程度憲法において保証されているので、簡単には削ることのできない費用だ。そこに高速道路という特に存在することを保証されているわけでもないものの費用を充てることは、予算の圧縮という意味で有用である。投資対効果はプラマイ0である。

さらに効果があるのは、そのお金を投資対効果の高い場所、つまりその投資を行うことでさらなるリターンが国全体で期待できる場所に投資することである。例えば、現在立ち上がりつつある分野、バイオでは世界的に遅れをとってしまったが再生医療では巻き返すとか、どこの国よりもはやく有機ELを立ち上げるとか、クリーンエネルギーの利用を加速させるとか素人の僕でもいろいろ思いつくのだからプロの政治家が知らない訳がない。この場合の投資対効果は失敗するリスクはあるがうまくいけばプラスである。というか日本の研究分野はお金がないので、結構プラスになる目が高い。

昔は道路を造ることが投資対効果でプラスだった。それは日本の主産業の製造業において道路は製品を運ぶ上でもっとも重要なインフラだったからである。現在、日本において製品やサービスを作り出すのはインフラから知識に圧倒的にシフトしてしまっているので、道路の費用対効果ほとんどゼロで、メンテナンス代が必要な分マイナスになってしまった。多くの人がすでにこのことに気づいているのに、自民党旧来の政治家が上のことに気づきつつも利権を守るため「道路を減らすことは許さない」と叫ぶのならば、それはちょっとセンスが悪いなと思う。といっても民主党は「自民党以上のばらまき財政」を叫んでいるし、他の政党もよく知らないのでなんとも言えないんだけど、まぁちょっと絶望は深いなと思った。