発狂小町という読売新聞が経営する「発言小町」という主に主婦や独身女性のコミュニティの悩み事相談コミュニティで繰り広げられる質問をおもしろく、読みやすくまとめるサイトがあります。僕もたまに発狂小町を読んで、発言小町というネットコミュニティから見たらあまりにも特殊なコミュニティの中で繰り広げられる群像劇を楽しんでいました。その発狂小町が読売新聞からの要請で閉鎖するそうです。
さっそくはてなブックマークでもいろいろな反応が巻き起こっています。
最初、この話を聞いた時はこのまままとめサイトを続けてもらった方が読売新聞にとっても良かったんじゃないかなーっと思ったのですが、ちょっと考えるうちに、この読売新聞側の判断は発言小町というコミュニティに自分のコミュニティが外部からおもしろおかしくまとめられているということを気づかせないための措置なのではないかと思うようになってきました。
発言小町はに参加している人ではてなを利用している人はほとんどいないのではないかと推測します。しかし、はてなは現在インターネットのトラフィックでは日本でも10本の指に入る企業、そのはてなに属するネットコミュニティの影響力は絶大です。その外部のネットコミュニティからおもしろおかしく自分たちが運営している虎の子のコミュニティがウォッチされているという現状は、読売新聞にとってはかなり冷や冷やものの状況なのないかと思います。
つまり、今後、ニュース番組なので、ワイドショーがおもしろおかしく発狂小町が紹介されてしまったりしたら(その可能性はかなり高いでしょう)発言小町のコミュニティの人たちは自分たちに向けられる他のネットのメジャーなコミュニティの生暖かい視線に嫌な思いをするのではないかと、読売新聞は判断したのではないでしょうか。そんな他の人たちからおもしろおかしく取り上げられてしまうコミュニティに真剣な質問を投稿したいとは思わないでしょう。(単純に、今後書籍化などを検討する上で邪魔なだけだったかもしれませんが。)
発言小町にはネタをネタとして割り切って楽しむという文化はなさそうですし、読売新聞内でこのような結論になったのもわかるような気がしてきました。
[加筆] 発狂小町のすばらしい編集力
とくに何も考えず書いた、このエントリーが若干炎上中ですが、あと一週間で発狂小町がなくなってしまうようなので、ネット上から発狂小町が消える前に、如何に優れたまとめサイトだったかについて書いておきたいと思います。
発狂小町の最もすばらしい点は編集力だと思っています。そのことについていつも楽しみにブログを読ませていただいているmojixさんも述べています。
実に残念。
たしかに、かなり転載に近い内容だったと思うので、やめろと言われればやめるしかないだろう。それにしても、発狂小町の人の「編集力」には素晴らしいものがあった。
「いいものを選び出す」+「読みやすくまとめる」という、「編集」のお手本だったと思う。私の場合、「発狂小町」だからこそ楽しく読めたが、元の「発言小町」ではあまりにも量が多く、玉石混交なので、わざわざ読むのはちょっとつらい感じだ。「発狂小町」がなくなれば、「発言小町」はおそらくあまり見ることもなく、その存在もしだいに忘れていくような気がする。
全く、その通りで、発狂小町の編集力には目を見張るものがありました。発言小町のUIはランキングなどは存在するものの、基本的には出来るだけ現在進行中の質問に多くの小町からレスがつくように設計されています。相談掲示板なのですから当然です。しかし、コンテンツを見る側としてすでに質問が完結しており、なおかつ少なくとも一盛り上がりあったものを見たいものです。そのような点をクリアした発狂小町のまとめサイトという形式は最高だったとおもいます。
mojixさんやmasuiさんが述べられているように何か存続できる方法を模索することができればいいんですが、内容自体が基本的には転載のみなので難しそうですね。残念です。