各所からEeePCの最新作 EeePC S101 の良い評判を聞いたので購入してみました。
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まずは購入までの流れなど
基本的には家でプログラミングなどを行うタイプで、生活の中でノートPCを使う機会もほとんどないので安価で軽量、消費電力が低くて、そこそこいろいろなことができるネットブックは以前からかなり気になっていました。ただ、家電量販店でEeePC 901、DellのInsperion Miniなどのネットブックに触ってみたのですが、ネットブック特有の変則的なキーボードのキー配列がなじめなく、また僕は身長が183cmあることもあり、かなり指も太いので、そこそこキーボードのキーが大きくないと、二つのキーを同時に打ってしまうこともありました。
AcerのAsipire Oneはかなり良かったのですが、ちょっとあのタッチパッドのボタンを押す部分がタッチバッドの下部ではなく左右に分かれてついていて、なおかつid:wa-renさんの以下のレポートにもありましたが、そのボタンがとても押しにくかったので、いろいろ考えた末、購入は見送りました。
まぁ、しかし、Aspire Oneがかなりよかったのは事実で、もう一押しあれば買ってしまっていたと思います。値段も4万円前後でお買い得ですし。
その後、HPのHP Mini 1000とEeePCのS101が同時期に発表され、触った感触では両者甲乙つけがたかったのですが、なんとHP Mini 1000にはRGBの外部出力がないという脅威の仕様が判明し候補からドロップされ、最終的にいままで愛用してきたThinkPadの最新作X200じゃなくて本当に良いのかという自問自答をした後、アマゾンギフト券が5万円分くらいあったので、実質の出費が比較的少なくてすむS101にした次第です。
EeePC S101購入後まずしたこと
EeePC S101と一緒に16GBのSDカード、ノートPC用2GBのメモリも購入しました。16GBのSDカードは16GBしかないEeePC S101のSSDの容量不足を補うため、2GBのメモリはWindows XPで2GBのメモリが本当に必要なのかわからなかったのですが、今は2GBのメモリも2000円くらいで買えちゃうので迷うくらいなら買ってしまおうということで買ってみました。
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さて、16GBのSDカード、2GBのメモリを挿して起動してみたのですが、どうもメモリが1GBしか認識されていません。どうも調べてみるとBIOS画面を一回表示させ、BIOSにメモリのサイズの変更を反映させると使えるようになるようなので、F2ボタンを押して起動し、BIOS画面を一度表示させてみたところ、2回目の起動からはWindowsでもメモリが2GB認識されていました。
そんな感じでEeePC S101の最初のセットアップは完了しました。
Eee Storageの使い勝手
EeePC S101を買うと勝手についてくるネット上の60GBのフリースペースを勝手に使えるEee Storageの使い勝手を先輩のkosukさんにチェックしてほしいといわれて触ってみたのですが、まず気にしていた他のPCからアクセスは、他のPCに http://www.eeestorage.com/ からEee Storageをインストールすれば可能なようです。操作自体はWindowsのエクスプローラに統合されているので、基本的な使い勝手は想像つくと思います。
しかし、このEee Storage、大きな不満があります。それはファイルのWeb側へのコピー操作が、僕が愛用しているDropBoxと異なり、バックグラウンドで勝手にWeb側のストレージと同期してくれる方式ではなく、なにかファイルをそのフォルダに入れるとWeb側のストレージにコピーが完了するまで、あのWindows特有の「○○をコピーしています」という小さなウィンドウが出現し続けるのです。僕にとってはこの画面がうざすぎてほとんど使い物になりませんでした。そんなわけでこのEee StorageをDropBoxと同じ使い勝手で60GBの容量が使えるとは考えず、ただftpサーバにファイルをアップロードするためのインターフェースがエクスプローラに統合している、くらいに考えたほうが良さそうです。通常の用途ではどうかんがえてもDropBoxを使ったほうが幸せになれると思います。ただ、60GBというサイズはそれなりに魅力なので、その毎回出現する「コピーしてますウィンドウ」が我慢できるのならばEee Storageもありかなと思います。僕は我慢できませんでした。
EeePC S101 購入後レビュー 〜起動速度は一見の価値あり〜
さてさて、長くなってしまいましたが、EeePC S101の本体レビューをしますと、まず噂どおりWindows XPの起動が爆速です。さきほど手元でざっと計測したところログイン画面までの処理が15秒程度、ログイン後の処理におよそ10秒程度で完了します。僕はVisial Studio 2008などいろいろ開発ツールをインストールしてこのタイムなので、他の人の環境ではもっと早いのではないかと思います。まず、この起動速度がちょっとしたサプライズでした。僕が家で使っているAthlon64 X2、2GBのメモリを搭載したWindows XPのデスクトップPCはログイン画面まで30秒程度、ログイン後の処理に30秒程度かかることを考えると倍以上の速度です。ちょっとこれくらい起動が早いとなにかメモを取りたいときなどに非常に便利です。あとサスペンドからの復帰が一瞬で終わる(これはSSDの速度が効いている感じがします)、終了処理も早いなど起動、終了処理が極めて高速です。これは僕がネットブックに期待していたことなので、かなりうれしい驚きでした。
あと、CPUも予想通りそこそこ高速です。MP4の動画再生もなんなくこなし、VisualStudio2008も普通に動いています。いろいろな人のレビューでさんざん書かれてきたことですがAtomは結構使えるようです。coRocketsもネットブックでの利用を想定しているのですが難なく動きました。ちょっとアニメーション処理が重いようでしたが、そこは今後のcoRockets側の調整材料にしたいと思います。キーピッチは素直な配列で問題なしです。このエントリーもEeePC S101で書いていますが、まったく問題ありません。一点、Thinkpadと違ってCtrlキーとFnキーの位置が異なっていて、この配列はいまだに慣れない(押し間違える)のですが、時間が解決してくれるのではないかと願っています。触った見た感じでは、このAtomにそこそこ強力なグラフィックチップがあれば、かなり使えるプラットフォームになると思うのでNVIDIAのAtomプラットフォームはかなり期待しています。
一点気になったのはトラックパッドが若干使いにくいことです。なんというか少しすべりが悪い気がします。これは素材の問題かもしれませ。あと、トラックパッドを指でトントン叩くとダブルクリックとして認識されると思うのですが、このダブルクリックの誤検出率がかなり高く意図しないところでダブルクリックが発動されてしまうので、トラックパッドをトントンしたときのダブルクリックは無効化しました。これはユーティリティアプリの成熟が必要かもしれません。
まとめ
気になる部分をいろいろ書いたので、いろいろ問題点を挙げるエントリーとなってしまいましたが、個人的買い物として満足しています。
ただ、EeePC S101は他の5万円台のネットブックと異なり69800円というかなり高い値段がついているので、この値段に見合った価値があるかというとちょっとわかりません。AcerのAspire Oneや外部出力がないHP Mini 1000など現在4万円代で買えてしまうネットブックで要件を十分に満たしているという人はそちらを買ったほうがコストパフォーマンスは良いかと思います。ただ、本体の薄さ、外装の仕上げ、AVアダプターの小ささなどEeePC S101にはこだわりが随所に見られるので、そちらの価値を評価してあげられるという方にはおすすめできます。個人的には爆速起動がかなりポイント高かったです。