FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

Tumblr.におけるグラビア画像のreblogによる淘汰

Tumblr.という僕が愛してやまないWebサービスがあります。このTumblr.にグラビアアイドル画像を投稿することがほとんど日課になっているのですが、kuさんの以下のエントリーを見ておもしろかったので、直接kuさんの話とは関係ないのですが、Tumblr.上での情報の複製による淘汰を実感したエピソードを紹介したいと思います。

現代的Re-*プラットホームでは伝統的プラットホームで10分かけてひとつの話を書く間に、その20倍くらいの話を伝搬させることができる。そのぶん短い時間で世代を重ねることができて、ネガティブなものはポジティブなものに比べてコピーされにくい、というわずかな差を体感できるようになったのだ。

Tumblr.におけるグラビア画像のreblogによる淘汰

このblogを読んでいる皆さんならもちろんご存じだと思うのですが、グラビアアイドルの定量的な評価というのは僕のライフワークの一つです。今までGoogle Trendsを用いたグラビアアイドルの定量的な評価を紹介してきましたが、これはことグラビアアイドルというアイドルを対象にした評価手法でグラビア画像を評価する方法ではありません。

しかし、同じグラビアアイドルを取っても優れたグラビア写真とつまらないグラビア写真は当然存在します。それはカメラマンの力量であったり、雑誌の質や予算であったり、水着のセレクトだったり、グラビアアイドルの体調によるものなので、定量的な評価というものは非常に難しいのですが、一点総合値としてこれははずれがないなと思うモノが、投稿したグラビアアイドルがreblogされた数です。

例えば、僕の投稿した以下のグラビアアイドル画像を見てください。稲垣実花ですね。この2つの画像はほぼ同じ時刻に投稿されています。

http://data.tumblr.com/nHnJsXG8Oi9snl6ac0LDWC76o1_250.jpghttp://data.tumblr.com/nHnJsXG8Oi9snpsbid1srbsHo1_250.jpg

この2つのreblog数がわかるでしょうか。正直、僕もこの2つの画像を見せられてどちらがより閲覧者の心をつかんだ(reblogを行わせた)か判断することは出来ません。しかし、数で見たら左の画像は4回reblogされているのに対して、右の画像は14回reblogされており、明らかに右の画像の方が高く評価されているようです。こう言われると確かに右の画像の方が構図がダイナミックだし、ポーズも良い気がしてきますがまぁ、そう言われればわかる程度で、実際にどっちが閲覧者の心をつかむかなんてわからないですよね。

しかし結果として極めて冷徹にreblogというTumblr.ユーザにとっては考えるよりも早く行える行為により、グラビア画像の定量的な評価が粛々と進められている訳です。

reblogは何を産みだしているのか

たまにreblogは何を産み出しているんだろうと考えることがあります。基本的には何も産み出していないでファイナルアンサーなのですが、コンテンツの流通と評価という観点で見た場合、これはとてもおもしろい進化論的な実験場になっているのではないかと思います。つまりTumblr.の海にコンテンツを流したときにそれがどれくらい伝播することでそのコンテンツが持つ力をはかることができるような。

今後、この複製の速度っというのが、コンテンツの評価における重要な指標になるんじゃないかなっていうことをグラビアアイドルを眺めながら思いました。