最近、いろいろ新書で進化関連の本を見かけますが、読んでみてもだいたいつまらないですよね。基本的に全滅と言って良いのではないでしょうか。一応、大学、大学院と生物学を専攻していたので、いろいろ本を読んだのですが、進化に関して基本的なことを学びたいのならばブルーバックとか新書を読むよりもジョン・メイナード=スミスの本を読むのが良いと思います。ジョン・メイナード=スミスはいろいろ良い本を書いているのですが、一番最初に読むならこれがお勧めです。
生命進化8つの謎 | |
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分子生物学と進化生物学の基本的な部分がきれいに抑えてあってとても良かったです。ジョン・メイナード=スミスはライターというわけではなく学者として超一流の人で以下のような経歴の持ち主です。
生物学にゲーム理論を最初に持ち込んだ人で、リチャード・ドーキンスの書くサイエンスの本の理論的な土台を形成した人です。で、上の本読んだ後はおなじみのリチャード・ドーキンスを読むと良いと思います。もちろん読むのは代表作「利己的な遺伝子」です。これ真剣に面白いです。決して眠くなるような退屈な本ではありません。
利己的な遺伝子 <増補新装版> | |
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ミームなどを自分の都合の良いようにつかうトンデモな人が多いので、あれですがリチャード・ドーキンスの本はきちんと科学的なので、一般教養として読んでおいて損はないと思います。
リチャード・ドーキンスも読み終わって、まだ読み足りないと終わったらマット・リドレーの方が良いでしょう。こっちは二人の本と比較するとウンチクみたいなものですが、ウンチクはウンチクの良さがあります。
ゲノムが語る23の物語 | |
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マットリドレーは上の本と「赤の女王仮説」に関する本が面白かったです。
赤の女王―性とヒトの進化 (翔泳選書) | |
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とおもったら、赤の女王はプレミア本になってますね。結構面白いトピックなので図書館などで読むと良いと思います。名著なので多くの図書館にはあるはずです。
そんなわけで下手な新書を読んで誤った知識をすりこまれないように、ちょっとだけお勧めの進化関連の本をまとめてみました。