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雇用の常識「本当に見えるウソ」 海老原嗣生 読んだ

アメリカ出張から帰り、ちょっとごろごろしていましたが、そろそろブログ書き出そうとおもって、ちょっと気になったので、雇用の常識「本当に見えるウソ」 海老原嗣生を読んでみました。

雇用の常識「本当に見えるウソ」
雇用の常識「本当に見えるウソ」
おすすめ平均
stars良書。しかし、「ぼやき」ノイズもある。
stars成程…
starsちょっと私には・・・。
stars感覚的な大衆心理に立ち向かう本
stars多くのことが腹に落ちる内容

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まぁ、何が気になったかとモーニングにエンゼルバンクというネタマンガがあり、そこに登場しているカリスマ転職代理人(転職代理人っぽい仕事をしているのを見たこと無いけど)海老沢というキャラクターのモデルがこの本を書いた海老原さんなのだそうです。本を読んでみると、基本的には以下の項目をデータを使って検証している模様。

  • 終身雇用は崩壊していない。
  • 転職はちっとも一般化していない。
  • 若年の就労意識は30年前のまま
  • 本当の成果主義なんて日本には存在しない
  • 派遣社員の増加は、正社員のリプレイスが主因ではない
  • 正社員は減っていない
  • 女性の管理職は増えない
  • ホワイトカラーに少子高齢化は無縁
  • 労働分配率・ジニ係数・内部留保3点セット
  • 「若者がかわいそう」=熟年悪者論
  • 引きこもりが増えたように見える理由
  • 「昔は良かった」論のまぼろし
  • ワーキングプアの実体は「働く主婦」

基本的には良く討論番組で森永卓郎氏が繰り広げる企業がもっと賃金を上げて内部留保を吐き出すことが必要、小泉改革が一番悪い論が如何に意味のない議論かを検証しているような内容なのですが、なかなか良く検証できている感じです。いろいろなデータが満載なので、これを読んでおくといろいろ就職活動や転職活動の参考になるかと思います。あと、そもそも雇われている側が雇っている側の戦略を知らないというのは一番危うい状態なので、もしかしたら現在社員で働いている人ほどこの本をチェックしておくべきなのかもしれません。