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VAIO Xと技術者サバイバルと35歳独身限界説

ポッドキャストを一緒にやっている@yoshikongさんからVAIO Xを買うべきか相談され、あまりにも重量、サイズが画期的すぎる(約765g、MacBook Airの半分)ので、おそらく今までと違う技術が利用されているため発売からちょっと様子見を見た方がいいと回答しました。
で、ちょっとできが気になっていたので、日経エレクトロニクスのVAIO X分解特集をチェックした訳ですが、他社のエンジニアから見てもセンスの良い設計ということで、そこそこ安心してお勧めできると思ったわけです。特に製品開発を担当した人の「MacBook Airをみて日本の技術者は『やろうと思えばできる』と言った。しかし、実際にはやれていない。VAIO Xでは何も言い訳しないでやってやろうと思った」という言葉は、ちょっと感動しました。

この日経エレクトロニクスの2009-11-16号の特集が「技術者サバイバル」というメーカーに勤める技術者が如何に日本でサバイブするか、というテーマだったのでチェックしてみました。
なぜこのような特集が組まれたかというと、今まで高い水準で推移していた電気、機械系の求人が去年の年末の不況から一気に激減し、いまはIT系技術職よりも低い水準で推移しているというのがあります。今まで、電気、機械系の求人が高い水準に推移していたのは、そもそも市場に出回る人数が少ないうえに、日本で唯一高い国際競争力を保っていた自動車業界が常に一定数の求人を募集していたという事情があったわけですが、それがメーカーの早期退職制度と自動車業界の失速で崩れた今、求人数が激減するのは当然なわけです。
特集の内容自体は、「重要なのは人脈」、「仕事の幅を広げ、キャリアを可能な限り多方向に振る」という、「節子、それただのリスクマネージメントの一般論やがな」というお話でありつつ、まぁ、これ以上の話を一般論として話すのは無理ですよね、という話でもありました。
ただ、この特集でも35歳限界説が幅をきかせており、勝間和代氏の「35歳独身限界説」と併せて考えるとちょっと思うところがありました。

私は、離婚を2度していますが、結婚をしたこと自体は、全く後悔していません。今でも、結婚はしたほうがいいと思っています。
結婚のメリットは、かなり多いと私は考えています。一方、結婚しないことのデメリットは、35歳までは顕在化しません。結婚は楽しいことばかりではありませんが、独身でいるよりも、様々な経験をする機会があります。その経験の積み重ねの有無で、思考の幅に差が出てきてしまうのが、だいたい35歳ぐらいです。私はこれを勝手に「35歳独身限界説」と名づけています。

だいたい、この類の論説を見ると、この後、都合良く危機感をあおる言説がきて、転職業界の人が最期に閉めるんだろうな、と思っていたら日経エレクトロニクスではまさしくそのような人が現れてちょっと笑った訳ですが、勝間和代氏のサイトの方は「35歳独身限界説」はねらいがまじでよくわかりません。
単純に従来の35歳限界説にあわせ結婚をかぶせてくることで、キャリアにとって結婚はマイナスどころかむしろプラスですよ、ということを伝えたいだけなら、まぁ、それでいいのですが、この後すごい暴論が控えてそうで、カツマーの端くれとして、非常にわくわくしています。皆様もこの後の展開に是非ご注目ください。久しぶりに、自分の体験を高度なプレゼンスキルで限りなく一般化する勝間無双が見られるかもしれません。