今日はちょっと早めに起きて、オンライン中継で以下のセッションを聞きました。
この中で頻繁に「今の若い人は僕たち以上に日本にリアルな危機感を持っている」というフレーズが登場していました。その上で、日本にとどまることなくグローバルな視点を持ってイノベーションに取り組んでほしいと4名の方々が口々に述べていました。
確かにおっしゃるとおりで、グローバルな視点でイノベーションを起こすことができればそれはそれで最高なのですが、そもそも先駆的なベンチャーの例が日本にはプラットフォーム、Webサービスの部門でほとんど存在せず、多くは任天堂などのような古くからあるがイノベーションの種を社内に残した大企業であるため、実際にどうするべきなのかと考えた場合、考え込んでしまいました。
似たような感覚が以下のニュースを呼んだときにもありました。
こちらはORFではなくITや起業などをテーマにしたイベント「BRIDGE2009」で元LUNARRの高須賀氏、元ウタゴエCTOの首藤氏が米国で成功するために、いわば日本初のイノベーションを起こすためにいろいろ自説を展開しているのですが、この両名も特にベンチャーで日本初で世界に通用するサービスを起こした訳ではないですよね。いや、disっているわけではなく、真剣にロールモデルが存在しないなーっと思った訳です。他方、未踏出身のエンジニアは多くがGoogleに雇われ、Google発のイノベーションの協力者になっている現実を考えると、これは起業して、世界展開してというようなルート自体が存在しないのではないか、もしくはそのルートは僕らが想像しているところとは全く違うところに存在しているのではないか、という疑問が生まれてきます。
もちろん、日本で生まれたベンチャーの数が少なくトライ・アンド・エラーを繰り返せば、いつか成功もあるのかもしれないのですが、もっとも成功の可能性が高いと思われる、今後もかなりの成長を見込める市場を備えた中国が以下のようにGFWで守られている現実を考えると、何か思ったより事態は深刻なんじゃないかなーっと思う次第です。
こんな時によく引き合いに出されるのが江島健太郎さんで、現在江島健太郎さんはパンカクというベンチャーで開発に参加しており、iPhoneでの新たなイノベーションに参画しているようです。このあたりが成功してくれれば、おもしろいことになってくると思うので、非常に注目しています。まじでがんばってほしいです。
誰もが最初は小さな一歩から踏み出します。パンカクにはLightBikeというヒット作があって、今後はこのユーザベースをテコとして業容を拡張していくわけですが、この先どういう方向に進んでいくのかが、これをラッキーパンチで終わらせてしまわないための正念場なのだと思っています。
その次の一手というのが、Pankaku-netという目下開発中のサービスなのですが、これについてはまた別の機会に。