FutureInsight.info

AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

ポッドキャストのマネタイズを考える

ちょうど、ポッドキャストを採算ベースに載っけるのは難しいだろうなー、と思っていたところだったので、特に新聞社のような人件費の高い企業ならばしょうがないだろう、と思いました。

ただ、以下の部分が興味深かったです。

例えば前出の「聴く日経」は、無料だったコンテンツを09年4月から有料化(月額525円)。オーディオブックの制作を手がけ、「聴く日経」の配信を行っているオトバンク(東京都千代田区)によると、無料で利用していた人のうち、有料化後も10%が利用を続けているという。

以前も簡単にブログに書きましたが、アドセンスもアフィリエイトも一切使えないポッドキャストをマネタイズするというのはなかなかの難しいことだと思います。

上のエントリーでも述べましたが、ポッドキャストはテキストの形でコンテンツを持たないので、Google検索に引っかからない、アフィリエイトなどのURLにユーザーを導くことができないなど、かなりマネタイズを行う上でのハンデを負っています。
僕もサブカルパジャマトークをやっている手前、ポッドキャストのマネタイズについていろいろ考えるのですが、このオーディオブックとして有料化してiTunes Music Storeで売るというのはまず最初に思いつきました。軽く考えたものを紹介すると:

  • オーディオブックとして有料化してiTunes Music Storeあたりで売る
  • 有料メルマガの主要コンテンツとしてポッドキャストを提供する。
  • なんとかしてスポンサーor広告をゲットする。
  • ブログなどの他のメディアの補助コンテンツとして提供し、総和でマネタイズを目指す

などなど、まぁ、この辺りは誰でも思いつきそうなものです。

Podcastが補完するアトム財を考える

最近、FREEを読んで考えているのが、ポッドキャストはメディア財としてどのようなアトム財の魅力アップにつなげることができるかということです。

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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略小林弘人

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starsフリーの魅力と罠
stars仕事観をゆさぶられます
stars気づかずともフリーのビジネスモデルに組み込まれている
stars「自明である」と切り捨てられない良書
stars「古くて新しいビジネスモデル」 これまであるようで無かった本

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FREEを監訳した小林弘人氏が同じく2009年に出版した「新世紀メディア論」は、今後の誰でもメディアを考える上で非常に重要な一冊で、何か新しいことを2010年に始めるさいは、少なくともこの2冊を読んでおくことは、何かしらのアイディアにつながると考えています。
新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に
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starsWeb メディアを体験しながら,じっくり読むべき本
stars誰でもメディア化できるが、組織は必要では
stars誰でもメディア vs 誰でもメディア
starsオープンマインド、グローカルシンキング
stars面白いです。

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このなかでビット財をアトム財の補完財、つまりアトム財という物として販売される商品にビット財というデジタルデータを付与することで、アトム財の魅力を引き上げる手法が多数紹介されています。以下のエントリーなどはとてもわかりやすいエントリーです。

ただ、ポッドキャストはDRMを載っけることが、少なくとも個人では上手くできないので、あまり商品を買ってくれた人限定に配信するという方法はうまくいかない気もします。今、考えているのは、このアプリ(mixiアプリとか)をインストールし、ある程度遊んでくれると、そのアプリや商品に関連するポッドキャストを例えば3話分聴くことができるというようなものです。
しかし、ポッドキャストの魅力はシステマティックにiPodに音声ファイル持ち出せることにあると思うので、その辺りの親和性を消さないようにするというは難しいかもしれません。もし出来るとしたら、iPod登録用のRSSをそのアプリをインストールした人用に限定公開し、そのRSS自体にはアクセス制限を行わない手法でしょうか。この方法は結構おもしろいと思うので、今度実践してみたいと思います。

ポッドキャストとUstream.tv、ニコニコ生放送

いつもエントリーが長いと言われているのですが、今回も長くなりそうです。
個人的には、時間が制限されず、音声ファイルだけでコンテンツを作成でき、配信したら自動的にiTunesに届くという特性を持ったポッドキャストがとても好きなのですが、最近Ustとニコニコ生放送にも注目しています。
ニコニコ動画大好きな兄貴に聞いたところ、ニコニコ生放送は有料会員限定で、そのニコニコ生放送のコミュニティを作成し、そのコミュニティを大きくすることで生放送可能な人の数を増やしていくというゲーム的な要素を持ったメディアということです。ニコニコ生放送は結構見てるのですが、配信する側にそのようなゲーム的な要素があることは知りませんでした。ちょっとポッドキャストの手軽さとはかけ離れており、ニコニコ生放送は本腰を入れて、それを単独のメディアとして育てる必要がありそうですね。

Ustream.tvは最近iPhoneからもストリーム配信が可能になったのが、なんといってもエポックメイキングなメディアです。こちらはWeb学会の中継を見るに、数千人単位のアクセスがあっても大丈夫そうです。配信が簡単でTwitterとも華麗に連携し、すごに初めて、すぐに終わることが出来るのでなんとなくポッドキャストと連携がしやすいのではないかと思っています。例えば、サブカルパジャマトークの収録をUstream.tvで配信すると言ったら、視聴したい人はいるでしょうか?

まぁ、なんでこんなことを考えたかというと愛読するブログを書いているid:shi3zさんが電脳空間カウボーイズで同じような試み(ポッドキャストとニコニコ生放送、Ustream.tvのコラボ)をしているのを見て、今後コンテンツを展開する上で、より多くの視聴者にコンテンツを視聴していただく上で、いろいろなメディアを利用して、コンテンツの魅力の総和を引き上げるというのは効果的か、と考えているところです。このあたりはマネタイズというよりもコンテンツの拡散方法として追求してみたいと考えています。

まとめ

大きく脱線しましたが、今年もサブカルパジャマトークを続けていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。