山形浩生が最近訳した本の解説をひたすら集めた「新教養主義宣言リターンズ 訳者解説」山形浩生を読みました。
訳者解説 -新教養主義宣言リターンズ- (木星叢書) | |
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CODE VERSION 2.0 | |
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しかし、あら不思議、CODEに付属する山形浩生氏の解説を読むだけで、CODEの内容をかなり読んだ気になれます。CODEも巻末の484Pから山形浩生氏の解説が始まるのですが、この解説最初に読んでいれば、理解がもっと早かったなーっと前から思っていました。そのようなレベルの解説がまとまってくれれば、ぶっちゃけほとんどの書籍は読まなくても、その論理の骨子は理解できると思います。また、実際に理解できると山形浩生氏も書いています。
あと、山形浩生氏の最近の読書への問題意識が結構おもしろくて、山形浩生氏は本書の中で日本の読書人は基本的に理解力が足りないと本書の序文で述べています。
ベストセラーになった本を書店で立ち読みすると、ほとんどは、一行ですむ話を、一章、いや一冊に引き延ばしているだけ。そして、アマゾンのレビューなどを見ると、多くの人はその一行すらきちんと理解できていない。
上記の認識があり、その本の骨格を説明する解説を書き、理解を手助けするようになったとのことです。そもそも山形浩生氏の翻訳する本は、デネットの自由は進化するなどを筆頭にほぼ現代知性の最前線を手がけますので、その挫折する確率は結構高いと思います。そのような中で本書のようなその書籍のエッセンスを取り出した本は非常に価値があり、またその内容もアクロバティックです。
以下の山形浩生氏のWIREDなどのコラムを集めた、前作の新教養主義宣言も非常におもしろい本だったのですが、今回ももんくなくおすすめです。
新教養主義宣言 (河出文庫) | |
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