最近、日本が終わったという自虐私感を披露する方々が多い。まあ、結構そう感じる場面が多いのだが、結構近い人々はいろいろ元気の良いところで頑張っており、いろいろ新しい目が見えてきているなー、と最近感じ始めた次第。だいたい、勝負事というものは、ここが修羅場だとおもう場面で頑張っても、実は既に態勢は決している場合が多く、そういう意味で、まだそこまで修羅場感が薄い今こそ次のステージのための準備を仕込まなければいけないなー、と個人的には考えている。
というわけで、僕が今注目しているエンターテイメントコンテンツについて考えてみた。次のステージにおいて、こういう流れを自分なりにどこまで掘り下げられるかが鍵かな、と思っている。
バーチャルなライブでリアルに人を呼ぶシステム
最近、主にセガが仕掛けている初音ミクライブ。透明なガラスのディスプレイに初音ミクを投影し、バーチャルな初音ミクをリアルなライブに、落とし込み手法。最近、アーティストの収入源がCDからライブに移っている話を聞くが、このライブをバーチャルに仕掛ける方法論ができつつある。昔から、声優ライブはあるが、声優ライブの問題店は声優のスケジュールは下手なアーティストよりタイトなこと。よって、売れている声優がメインキャストを務めた場合、声優を利用したライブは開催することが難しい。しかし、Perfumeのようなクチパクが可能なら、もう3D上映と透明ディスプレイを駆使して、ライブをしてしまえば良いのではないか。このあたりを突き詰めた、ソフトやサービス、ゲームが今後展開されると予想してみる。
ソーシャルゲームというより文化の擬似体感システム
ソーシャルゲームにおいては、日本の文化の擬似体感システムがメインコンテンツになると考えている。ゲームそれ自体は、開発スピード、コストの態勢で海外企業に勝負をするのは難しい。ならば、どの部分で勝負するかというと、移植の難しい文化で行うべきである。これはチームラボの猪子社長の受け売りなのだが、現実にそのような方向性がリアルに見えてきている気がする。
猪子:僕は、西洋の文脈でいう『いわゆるアート』や『いわゆるデザイン』にはあまり興味がないんです。産業革命以降の近代化で西洋思想がすごく強まって、それゆえに本来日本文化の中で大事にされていたものが大事にされなくなって。僕はそういう、もともとの日本文化というものを大事にしていきたい。チームラボは「文化と技術を切り開いていくような会社にしたい」という思いが強いから、どんどんそういう新しいものを開発して社会に影響を与えていけたらいいなと思ってます。
といっても、別にチーム・ラボの作品のように日本画とかではなくてもよく、日本の現代のリアルな文化の擬似体感をどのように設計するかが重要なのかなーと思う次第。
コンテンツが産む体験を設計することの重要性
まあ、そんなわけで、いろいろ楽しいことに関われたら面白いなと思っているだが、一点、この面白いことに関して気をつけなければいけないのは、昔とだいぶ作り込みを行うポイントが変化していること。例えば、高橋啓次郎さんがTwitterで以下のようなことを行っている。
http://bit.ly/cXWsG1 30秒で何回クリック出来るか挑戦するだけのFacebookゲームが好評な件。初週で25万人のユーザーを獲得。レビューは5点満点中4.3点。ファンは1万人。この成功からキミなら何を学ぶ!?
このゲームをどのように評価するかは人によってかなり分かれると思うのですが、体験の設計のルールがハリウッド的なものから、何かより自由なものに変わっているのではないかなーって思う。このあたりも変化を考えていかなければいけないですなー。