金融日記で「起業や独立や副業を考えている人が絶対に読むべき本5冊」という特集をやっています。
この中で「20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義」がすすめられています。
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 | |
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題名のとおりスタンフォード大学で大人気の起業家養成コースの本です。
ある意味で自己啓発本ですが、とても面白いです。
日本人はどういうわけか、お金というものが何か悪いものだと無意識に思っている人が多いですが、いいアイデアを出してお金儲けすることがどんなに素晴らしいかいうことを素直にわからせてくれます。
人々が必要とする新たなサービスやモノを作って、おまけに雇用も生み出して、その結果、自分もお金持ちになる。
素晴らしいです。
著者は神経科学のPhDを取得したあと、なぜか戦略コンサルタントになって、そのあと自ら起業しているのですが、そんな著者が様々な経験をした後に、若かった頃の自分に「こんな風にやればうまくいくんだよ」と教えてあげているような本です。
この本はパッションですね。
ただ、真剣に起業を考えている人なら読んでも良いと思うのですが、この本の主たるターゲットである20歳の若者に対して、この本を読ませるのは結構危ないのではないかと思います。
というのも、この本のメインの主題は以下のようなことです。
人生でもっとも興味深いことは、あなたが定められた道をはずれ、常識を疑い、リスクをとり、自分で幸運を呼び込んだときに起こります。このことをわたしは彼らに教えてきました。問題というのはたいてい、見方を変えればチャンスなのです。
上の主題は、この本のターゲットが20歳であることを考えれば素晴らしい提言だと思うのですが、そもそも講義の前提条件としてスタンフォード大学の学生が聴いているということも含まれているのです。つまり、すでにこの本を読んで内容を消化できるだけの基礎体力がすでに付いていることが保証済みなわけです。
ただ、多くの人がリスクを取った方が楽しいかというと、リスクというのは能力のある人がとったら楽しいけど、基礎体力を備えていない人がとったら、それはただ単に失敗の確率の高い道を選択したにすぎなくなるわけで、この本は読むべきタイミングを間違えなければ非常に良い本だと思うのですが、一律に若いうちに読ませた方が良いかというとそういう類の本ではないのでないかと思います。
おもしろい本であることは間違いないのですが、ちょっと読んで他のブログと違う感想を持ったので書いてみました。あと、金融日記でおすすめされている他の本もきたみりゅうじさんの本以外呼んでいますが、磯崎哲也氏の「起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと」以外はあまりおすすめできるほどの内容でもなかった気します。
起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと | |
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