自分の息子には無制限の愛を注ぎ込みたいと思いつつ、エンジニアの業としてそのコストパフォーマンスは考えてしまう。プレジデントbabyを読みながらいろいろ考えた。あくまで雑誌を読みながら感じた感想なので、あまり目くじらたてずに読んでいただければ。
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音楽系はコストパフォーマンスはあんまり良くないんじゃないか
定番のピアノ、バイオリンの音楽系だが遊び程度ならいざしらず、幼児教育のトピックとしてはかなりコストパフォーマンスが悪いと思う。僕がコストパフォーマンスが悪いと思う主な理由は以下の通り。
- ピアノ、バイオリンというたくさんの親が自分の子どもに経験させたいと考える分野に幼児の限りある時間をわざわざ割くことになる。
- しかし、競争の激しい分野なのに親にとって勝算というものがほとんどない中、すぐに先生と子どもの才能に全てを託すことになる。親はコストパフォーマンスを計算することも出来ない。
- 子どもにとって一番成長するのはちょっと難しいことをクリアさせ、小さな成功体験を積み重ねることだと思うのが、発表会などで同年代のすごい演奏を聞いていきなり叩きのめされる。
そんなわけで、コストパフォーマンスが悪いというよりは、コストパフォーマンスが計算できないという感じが強い。もちろん、子ども身体性を広げるとか、音楽に親しませたいという理由であれば、上記のようなこともないと思うので目標を明確にして利用すればいいのかもしれない。
そもそも幼児教育のコストパフォーマンスはどの程度なのか?
そもそもの話として幼児教育のコストパフォーマンスは他の時期の教育コストと比較してどの程度の効果をあげるのか?という疑問がある。例えば、勉強にしても掛け算まで教えてくれる幼稚園があるとしても、日本の教育では小学2年生でかならずその能力は標準化されてしまう。一時期、テレビで紹介されていた幼稚園で絶対音感、体操スキル、小学校2、3年までの授業の内容を叩き込むヨコミネ式の幼稚園を卒業した生徒も、結局小学生になるとその能力が標準化されてしまうというレポートが記載されていた。
そう考えると、以下のコラムでも紹介されているような5歳時に集中的に小学校にあがるまでの準備をするというスタンスで幼児教育を考えたほうが良いのかもしれない。
多くの保育園、幼稚園もだいたいこのスタンス(最後の一年でしっかり小学校にはいる準備をするスタイル)だし、理由としてもリーズナブルだ。
となると、個人的には幼児教育は多くのことを経験させてあげて、身体性を広げること、さまざまな感覚に興味を持たせることに主眼を置いたほうがバランスとしては良いのかなーと考えている。
[追記]以下のようなコメント頂きました。
何をもって「コストの回収」と見なすかなのかなぁ。 - 幼児教育のコストパフォーマンスを考える - Future Insight (id:gamella / @gamella) http://t.co/4rcmksB
そういえば、僕にとっては自明すぎて書いたなかったなー、と。僕にとってのゴールは息子に「日本が衰退するだろう20年後に自分が想定する最悪の事態になっても充分に生きていくいろいろな力を与えること」です。これ以外の目標ってあんまり現実感わかないんですよね。
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