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AI、ビッグデータ、ライフサイエンス、テクノロジービッグプレイヤーの動向、これからの働き方などの「未来」に注目して考察するブログです。

面白い人が会社を辞める時代の面白いエンジニアの動向

ちょっと前に話題になった以下のエントリー。おもしろい人ほど会社をやめていくというやつです。

このエントリーの中で面白い人が会社を辞める理由として述べているのは以下の3つ。

  • 情報統制
  • 時間・場所に縛られる苦痛
  • 収入面でも会社にいる理由がない

なんとなく言いたいことはわかるし、とくに収入面でも会社にいる理由がなくなれば、まあ、会社にいる理由がだいぶ減ります。3万円の仕事で食べていけるかは別として。
さて、このトピックをエンジニアという視点から見たときに、会社を辞めた後の進路として転職も含めて大きな範囲で考えれば、友達、面識あるエンジニアが会社辞める理由はだいたい以下のような感じになっている気がします。具体例はちょっと出せないのはご勘弁を。

会社が技術的に新しいことにチャレンジしなくなった

会社にとっては充分な利益が出るようになれば、特に先行投資として技術的なチャレンジをしなくてもうまく回るようになってくるもの。ある程度の参入障壁、強力な営業力があればなおさらです。ただ、そういう企業からは多かれ少なかれ話題性のあるエンジニアが抜けていくんですよね。特にギーク気質の人は。

他の場所でシリコンバレーにいける可能性が高い、もしくはいける

GREE、DeNA、CAのアメーバなどがスマートフォンアプリで海外進出を狙っている昨今、この理由はかなり多いです。

というか、日本企業が海外進出の足がかりとして買収したシリコンバレーの企業に日本側からjoinする、もしくはシリコンバレーの企業にダイレクトに行っちゃう人多すぎませんか?僕の直接の知り合いの人でも短期滞在含めれば結構いるので、なんかこのシリコンバレーの支社に行けますっていうのが、今は強力な人を雇う技になっている予感がします。エンジニアとしてもほぼノーリスク(会社の金ですから)でシリコンバレーの空気吸えるなら、それは結構将来的な人脈つくりなどの上でもメリットですし。

GREEさんとDeNAさんがエンジニアの相場を上げてくれた

これも多いですね。優秀なエンジニアが高条件を提示されるケースが以前よりも増えているように思います。ちょっと古いですが、以下のような入社準備金の話もありましたね。

特にベンチャー界隈の人材の争奪戦は苛烈で、是非欲しいというほど人材はGREEさんとDeNAさんが狙っていますし、ある程度条件挙げないと検討してもらえないケースが多いと思います。

シーズでお金を出してくれるベンチャーキャピタル・個人投資家が増えた

最近やたらtechwaveが日本のベンチャー投資についてニュースを出しており、若干きな臭い動くも見えますが、シーズの段階でお金を出してくれるY Combinatorライクなベンチャーキャピタル・個人投資家が増えているのも事実。このあたりで自分でお金調達しちゃうエンジニアも増えています。

磯崎さんのこの本の影響も大きい気がします。これは良書中の良書ですからベンチャー関係ない人も一度読んだ本がいいです。

まとめ

というわけで、エンジニア視点で会社辞めた時の理由をまとめてみました。大昔はプログラマの仕事はインドに取られるてなくなるから、エンジニアの待遇は下がり続けるなんて言われたものですが、蓋を開けてみれば、そもそもエンジニアの強みがコードを書けることからUX含めて全体的なサービスの改良に及んでしまっているため、そのあたりの基礎知識がない人はそもそもITサービスのディレクション、改良ができないような業種も出てきたりします。このあたりの傾向はますます強くなっていきギークスーツのような人々が人材獲得のメインの戦場になるような予感がしています。