この前のエントリーで紹介したクーリエ・ジャポン経由で見つけた「週4時間だけはたらく。」を早速見ています。増補改訂版がAmazon(Amazonのページはここ)が売り切れなので、僕は楽天ブックスで購入しました。
[追記]Amazonでも在庫復活しているようです。
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- 年収2000万円で一つの場所に拘束されるより、年収500万だけど好きな場所で生活できる方が楽しい人生を送れる
- リタイアメントを想定して、人生の楽しみを先送りにせず、今楽しいことができる環境を作れ
つまり、場所と時間(とルール)に囚われるな、ということなのですが。それぞれの主張を眺めてみます。
年収2000万円で一つの場所に拘束されるより、年収500万だけど好きな場所で生活できる方が楽しい人生を送れる
著書のティモシー・フェリスは、週80時間コーヒーをがぶ飲みしながら働くよりも、場所に拘束されず、可能な部分は全てアウトソーシングすることで最低限の労働で年収500万円を達成したほうが豊かな人生が遅れると主張します。この基本原則は「お金の価値は場所に依存して相対的である」というポイントです。特に日本における円のような現時点で世界最強の通貨であれば、国によってはその国にいるだけで5倍以上の購買力がありますから、例えば東南アジアのリゾートに住めば、その時点で日本換算で年収500万から年収2500万円クラスの購買力があるという訳です。いや、そんなものごとは単純ではないのは理解してるので、怒らないでほしいのですが、あくまでこの本はこういう極論を楽しむ本なのです。現実的に達成可能なことを知りたい人は日経アソシエとか読んでください。で、このアウトソーシングの部分をどのようにやるかが本の後半で書かれているわけです。この手法の紹介は後ほどまたブログに覚えていたらまとめます。
リタイアメントを想定して、人生の楽しみを先送りにせず、今楽しいことができる環境を作れ
次の「リタイアメントを想定して、人生の楽しみを先送りにせず、今楽しいことができる環境を作れ」に関しては、人生先送り派とニューリッチという分類に分け、どのようにすることが人生を楽しむ秘訣かを書いています。ここに関しては、ニューリッチの行動特性が10紹介されているので、それを列挙するのがわかりやすそうです。基本的な主張は「将来やろうとおもっていることは今やれ!」と「どのくらい興奮するかでものごとを決めろ」ということです。では、書きだしてみましょう
- 定年退職は最悪のシナリオに備えた生命保険のようなもの。人生でもっとも活動的な20代、30代を楽しむために使えないのは馬鹿げている。
- 「関心」や「活力」は景気のごとく循環する。楽しむことで、生産性も高くなる。ミニリタイアメントをはさむほうが、人生も仕事もより楽しくなる。
- 仕事を少なくしてもそれは「怠け」ではない。怠惰とは「理想とはほど遠い現状に耐え、成り行きや他人に人生を決めさせること」であり、働く量が少ないことではない。
- ピッタリのタイミングなんてない。いつかやりたいと思っていることはいまやろう。
- 「許可をもらう」ではなく「許しを講う」つもりで。まず実行してみて、既成事実化する。一度動き出したら、多くのひとはストップさせられないし、大失敗したら謝ればいい。
- 弱点を直すよりも、長所を伸ばそう。あなたの最強の武器を活用することだけを考えたほうが良い。
- やり過ぎは反対の結果を産む。「量」や「数」や「回数」を求めすぎると、それがいつしか義務感となり、足かせになる。ライフスタイルデザインとはやりたいことをやるのであり、義務感で何かをすることはその反対だ。
- お金だけでは解決しない。やりたいことがあるときにもっとお金があったら、と考えてしまうが、お金のために「多忙になること」は無駄なことである。お金に囚われない解決策や楽しみ方を模索したほうが良い。
- 絶対収入よりも相対収入が大事。年収ではなく、何時間働いていくら稼いだを考えるべきである。絶対的に稼げる額にとらわれると無限に時間を消費する。
- 悪いストレスと良いストレスを区別する。ストレスには悪いストレスと良いストレスがあり、良いストレスは幸福感に直結する。また、悪いストレスは積極的に取り除くことを意識する必要がある。
まとめ
ここまででまだ第一章が読み終わったあたりですが、この本の主張はわかってもらえたかと思います。多分全編この調子の内容が並ぶのだと思うが、非常に高城剛的なアレゲさがあり、とても楽しみです。
[追記]このエントリーの続きも書きました。
あと、この内容に近い本を過去に読んだなーとおもったが、過去にブログで紹介した以下の本にすごく似ていると思うので、紹介しておきます。
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上の主題は、この本のターゲットが20歳であることを考えれば素晴らしい提言だと思うのですが、そもそも講義の前提条件としてスタンフォード大学の学生が聴いているということも含まれているのです。つまり、すでにこの本を読んで内容を消化できるだけの基礎体力がすでに付いていることが保証済みなわけです。
ただ、多くの人がリスクを取った方が楽しいかというと、リスクというのは能力のある人がとったら楽しいけど、基礎体力を備えていない人がとったら、それはただ単に失敗の確率の高い道を選択したにすぎなくなるわけで、この本は読むべきタイミングを間違えなければ非常に良い本だと思うのですが、一律に若いうちに読ませた方が良いかというとそういう類の本ではないのでないかと思います。