WIRED Vol.03に掲載されていたAmazon CEOジェフ・ベゾスのインタビュー。しかも、インタビュアーが名著In the Plexのスティーブン・レヴィということで、楽しみに読んだのですが、かなりおもしろい内容でした。
![]() | コンデナスト・ジャパン 2012-03-10
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Amazonは5-7年先を見ることができる企業である
AmazonがAmazon Web Service(AWS)を開始した時のことを覚えている人は少ないかもしれません。Amazon.comのCEOであるジェフ・ベゾスがAWSの提供を開始したとき、このサービスに関して2006年11月のBusiness Weekでは、「ジェフの危険な賭け:ウォール街はジェフに小売業に専念してもらいたいと考えている」(“CEO Jeff Bezos wants to run your business with his Web technology.Wall Street wishes he would just mind the store.”)と辛辣な批判を受けています。こういう小ネタは僕もレビューに参加した「ビッグデータビジネスの時代」に詳しいです。
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- ユーザーの自社サービスでの行動をfluentdでAmazon S3に保存する(fluentdは使っている人みんな褒めてますね)
- AWS側でAmazon Elastic Map Reduceでビッグデータ解析をする
というフローがかなり一般的になってきており、それぞれの様々で、AWSはなくてはならないサービスになっています。
Amazonは他のIT企業と違って5-7年先を見ることができる理由
Amazonの活動を順に見ても、ジェフ・ベゾスが自分で述べているようにAmazonはサービスを5-7年かけてじっくりと粘り強くモノになっている印象があります。
- オンラインECサービス
- 自社のデータをAPIで公開し、アフィリエイトを推進
- クラウドコンピューティングサービスAWSの公開
- Kindleのリリース
どうしてAmazonだけがこのように5-7年先を見て、行動ができるのか?ということに対して、インタビューを読むと、以下の2点がポイントだと思いました
- Amazonはマージンの低いテック企業である。他の企業はマージンを高く取り過ぎている。
- 様々な種を常にまいている。ビジョンには頑固だが、ディテールには柔軟である。
これはリーン・スタートアップと同じ考え方ですね。解決すべき問題(ビジョン)に対して、シンプルな解答という種をたくさんまき、それを柔軟に低コストで最終的に芽が出るものを大きく育てる。特に僕はこの「低コストである」というのがポイントのように思います。ここに固執できるのはもともと利幅の低いEC事業で鍛えられたAmazonの企業文化の賜物だと思います。他にもいろいろおもしろい話があり、このインタビューは必読だと思います。
まとめ
WIREDのAmazon CEOジェフ・ベゾスのインタビューから感じたことをまとめました。ご意見、ご感想などもしあれば、Twitterやっているので、@gamellaに送っていただければ。あと、「http://minnadelifestyle.tumblr.com/」という取り組みをしているので、よろしければ海外在住の方は以下のアンケートにお答えください。