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「サブカルで食う」大槻ケンヂ を読んでサブカルでは食えないことを学んだ

サブカル好きはくすくす笑いながら読めると思う、そんな本です。

by カエレバ
簡単に言うと大槻ケンヂがサブカルという極めて狭い界隈でどのように食べることができるようになるか、ということを語った本なのですが、そもそもこの本に書かれているサブカルで食えているモデルケースが杉作j太郎氏や吉田豪氏ですから半端ないです。いや、この2人はすごいとは思いますが、そこを目指していいのか、という根本的な問題はあると思います。
山形浩生も以下のエントリーで書評書いていますが、この本の面白さはその客観性ですね。これほど勘違いしていない本も珍しいとおもいます。

自分の立ち位置にどのように自覚的に振る舞うことができるか、そして大槻ケンヂが本書で言うところの「自分学校」でどのように自習するか、という部分がサブカルで食うときには非常に重要になるのですが、なぜ自習が大事かというと、40歳くらいまでは人間は性欲があるので、暇な時もエロいことを考えてなんとかなるらしいのですが、40歳を過ぎると性欲が減退してくるので、エロイことを考えることも出来ず、酒に溺れていくケースがサブカル界隈ではすごく多いのだそうです。そんな時に、自分が情熱を持って深掘りした知識をその年できちんと自習して、今風の知識に再利用可能にするということが、長くサブカルで食う上で重要になる。これは読んでて深いとおもいました。切なくもありましたが。
あと、サブカルで食う上で最も切実なお金というポイントですが、

  • 食えるようになるまで実家にいる
  • 長く続ければ才能なくても中の下にはなれるから、なんとか月15万円稼げるようになるまで頑張る
  • 月15万円稼げるようになるまでの情熱は重要で、これがなければ始まらない

というなかなか現実的な指摘でした。まぁ、簡単にいうとサブカルで食うというのは、とっても厳しいようなのですが、そんなことを抜きにして、大槻ケンヂの自伝として非常に楽しく読める本なので、暇な人が暇つぶしくらいで読むのがいいと思います。