サブカル好きはくすくす笑いながら読めると思う、そんな本です。
![]() | 大槻 ケンヂ 白夜書房 2012-04-28 売り上げランキング : 5686
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山形浩生も以下のエントリーで書評書いていますが、この本の面白さはその客観性ですね。これほど勘違いしていない本も珍しいとおもいます。
自分の立ち位置にどのように自覚的に振る舞うことができるか、そして大槻ケンヂが本書で言うところの「自分学校」でどのように自習するか、という部分がサブカルで食うときには非常に重要になるのですが、なぜ自習が大事かというと、40歳くらいまでは人間は性欲があるので、暇な時もエロいことを考えてなんとかなるらしいのですが、40歳を過ぎると性欲が減退してくるので、エロイことを考えることも出来ず、酒に溺れていくケースがサブカル界隈ではすごく多いのだそうです。そんな時に、自分が情熱を持って深掘りした知識をその年できちんと自習して、今風の知識に再利用可能にするということが、長くサブカルで食う上で重要になる。これは読んでて深いとおもいました。切なくもありましたが。
あと、サブカルで食う上で最も切実なお金というポイントですが、
- 食えるようになるまで実家にいる
- 長く続ければ才能なくても中の下にはなれるから、なんとか月15万円稼げるようになるまで頑張る
- 月15万円稼げるようになるまでの情熱は重要で、これがなければ始まらない
というなかなか現実的な指摘でした。まぁ、簡単にいうとサブカルで食うというのは、とっても厳しいようなのですが、そんなことを抜きにして、大槻ケンヂの自伝として非常に楽しく読める本なので、暇な人が暇つぶしくらいで読むのがいいと思います。