WIRED Vol.7を読了。今回はかなりおすすめの号だと思います。
![]() | WIRED VOL.7 GQ JAPAN.2013年4月号増刊 コンデナスト・ジャパン 2013-03-11 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
まず、面白かったのが、まず世界一と称賛されたレストラン エル・ブリを作り上げた天才料理人フェラン・アドリアが現在どのような取り組みを行なっているかに焦点を当てた特集。特に、料理を科学的に分析し、それに対するオープンコラボレーションを成し遂げようという財団の動きなどは非常におもしろかった。分子料理というとちょっとトンデモな感じがするが、バックグラウンドは料理・食材自体を形態素解析するような取り組みで、オープンソース的なコラボレーションと非常に相性が良いというおもしろい解釈がなされていた。そもそも分子料理のバックグラウンドから現状のなんでも炭酸入りにしてしまう機械などが発達してきていることを考えると、より料理の構成要素が分解されていくという考え方から派生する調理法は長い目で見たらいろいろなところに影響ありそう。以前、以下の本がおもしろいという話を聞いていたので、ちょっと僕も読んでみようかと思った。
![]() | Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books) Jeff Potter 水原 文 オライリージャパン 2011-09-22 売り上げランキング : 14791 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
![]() | ワーク・シフト (孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>) リンダ グラットン . プレジデント社 2012-07-31 売り上げランキング : 137 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
特集の内容を読んでいただくのが一番早いですが、僕が読みながら思ったのは、最近話題になっているロボットに仕事を奪われる・高度に管理されてロボットと同じ扱いを受ける、というAmazonの倉庫に代表される問題は、すでにWIREDの中ではロボットに奪われるようなものは「雇用」であって「働く」ことが奪われているわけではない、という結論になっていること。むしろWIRED的世界観の中では、この流れは必然で、「働く」ということをどのようにデザインするかは個人の責任という考えが貫かれている。
もろもろ含めてWIRED Vol.7はおもしろい記事が並んでいるのでおすすめです。