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クーリエ・ジャポンの海外特集特集号を読んで海外移住について考えた

クーリエ・ジャポン10月号が海外移住特集号でした。

最近、あまりクーリエ・ジャポン面白くなかったのですが、今月号は結構独自コンテンツ集めたり、海外移住組の生の声を集めていて面白かったです。
読んでいて総じて感じたのは、日本にいて面白くないからと言って、海外に言っても別に面白いことが待っているわけではないこと。たぶん編集する上でこのあたりのコンセンサスは作ってから特集としてまとめた感じがあります。
基本的に日本の方が文化的なコンテンツやレストランは充実しているので、海外に行くならシンプルライフを楽しめる、かつ現地の生活を楽しむことができないとだめ。特にレバレッジシリーズでお馴染みの本田直之氏のハワイ移住の記事はそのように感じました。というか、この記事今まで読んだ本田直之関連の記事のなかで、うまくコンパクトにまとまっていて、ハワイの移住のことがかなり良くかけているかも。
あと、いろいろな記事読んでいて感じましたが、職歴なしの日本脱出型の若い人が移住するケースであんまりおすすめのところってないんですね。モノクルの暮らしやすい街BEST20とかも別に移住しやすいというのは関係ないし。そもそも、移住しやすくてかつ外国人の規制がなかったところがあったとして、そんな場所には世界各所からいろんな人が押し寄せてくるから結局最終的に政府が現地の雇用を守るために移住自体を制限したり、いろいろビザを厳しくなっていく。当たり前といえば当たり前なのですが、そんなわけで、世界は移住したい人とそれを制限して、本当に自分の国にとって必要な人だけを移住させたい国のせめぎあいがあって、すくなくとも手に職がない人・日本で何もしていない人がそんな簡単に移住して楽しめるようにはできていません。このあたりの機微はきちんと理解して移住考えるべきです。
この手の話だと、最近読んだKindle本で、以下の本は100円ですがオーストラリアの移住のことが非常によくまとまっていたました。例えばオーストラリアでも30歳から32歳で、これまでオーストラリアが推奨する特定業務の職歴があり、かつ英語も話せて、きちんとした教育を受けている人はかなり簡単に移住できるが、逆にそのようなオーストラリア政府の方向性に見合わないと途端に難しくなる。この本、コンパクトにオーストラリアの永住権のことがまとめられていて100円だし、オススメです。
あと、結構きついと思ったのが、日本ってなんやかんやいっても給料は良いから、現地採用で海外移住しちゃうと、日本の給料と比較すると特にアジア系だとかなり見劣りするということ。いくら好きな土地でも、今までよりもかなり安い給料で働くとなると、これは本当にその土地が好きじゃないと厳しいかな、と。やはりグローバル企業に日本採用で入って、現地派遣の方が日本円換算で給料もらえるし、いくら最近円安と言っても生活レベルという点では比較にならない。このあたりもシンガポールとかだと結構きついのでは、と思います。
そんなもろもろのトピックが、どうしても都合の良いこと書きがちな海外移住ネタの中では、夢と現実のバランスに関してうまくまとめられていて、クーリエ・ジャポン10月号の海外移住特集は面白かったです。