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スマートウォッチが向かうべき方向性 雑感

IEFでサムスンのスマートウィッチ「Galaxy Gear」が発表された。

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スペックとしては、Bluetooth 4.0接続を利用した1.63インチの320 x 320 Super AMOLEDディスプレイを搭載したデバイス。特色として、これまでのスマートウォッチと違って写真・動画撮影が可能なカメラが搭載されていたりと、これまでノーティフィケーション受信専用の色合いが濃かったスマートウォッチと比較して、単独でできることが増えている。ただし、スペックが高いが故に電池の減りも激しく、Gearのバッテリーはおよそ1日しか持たないとのこと。要は小型スマートフォンを手元にもう一個つけているというのが正しいと思う。

さて、これがほしいかというと、ほとんどの人のライフスタイルだと、まあいらないかな、という気がする。というのも、そもそもスマートフォン・携帯の普及で時刻を知る方法を常に持ちあるくようになってしまったので、現状時計は完全にファッションアイテムになっている。つまり、スマートウォッチはウブロのような完璧なファッションアイテムに負けないだけの何かを持っていないと、今時計をしている人の手元のアイテムを差し替えることはできない。

では、今時計をしてない人はどうなの?という話になると、これは確かに目がありそうな気がする。ただ、それはnike+fuelbandのような方向性なのではないかと思う。つまり、スマートフォンでは到達できない新たなセンサーの出張所としてのデバイスだ。極論してしまえば、時計としての機能も必要ない。単純に、スマートフォンに搭載できないorスマートフォンに搭載しても意味のあるデータがとれないセンサーを、腕に付けることがどれくらい価値があるか、という話に還元されると考える。

こう考えてしまうと、話としては非常に単純になる。つまり、スマートウォッチとは、どれくらい有用なデータを取得できるようになるか、という観点からその発展性が決まるということだ。加速度センサーやジャイロはもちろんそのセンサーの一種だし、例えば脈拍計なども役に立つデータが取得できるはず。もちろんNFCなどのセンサーの出張所として役割もあると思う。ただ、大事なのは、何かを見せるデバイスではなく、そこに新たなスマートフォンの出張所としてどれくらいの付加価値を提供できるかが、スマートウォッチの争点になってくると思う。ただ、たぶんそれはスマート「ウォッチ」とは呼ばれないと思うけど、まぁ、腕に付けるなら時計機能はおまけで付けてあげてもよいかな、という気はする。