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最高クラスの宇宙本「宇宙探検えほん: 小学館の図鑑NEOの科学絵本」書評

書評というか、ほぼ紹介なのですが、小学館の図鑑NEOには、科学絵本という図鑑とは違う、科学に特化した絵本のシリーズがあって、その中の宇宙探検えほんはJAXA全面協力の元、ものすごく良い出来だったので、ご紹介。

宇宙探検えほん

宇宙に興味はあるものの、なかなか調べるのが難しい宇宙。

太陽系・銀河系の惑星、世界のロケット、世界の宇宙飛行士、国際宇宙ステーション(ISS)、未来の宇宙計画などについて、具体的にわかりやすくリアルイラストと写真を使って図解します。

日本の“はやぶさ”のような探査機は各国で開発されていますが、どこの国の探査機が宇宙のどこまで飛んでいて、何がわかっているかを紹介する「探査機宇宙マップと天体図鑑」。世界のロケット打ち上げ場と「ロケット図鑑」。宇宙飛行士になるにはどうすればいいの?世界の宇宙飛行士を集めた顔写真入りの「宇宙飛行士名鑑」など。

ながめているだけでワクワクする、難しい宇宙図鑑の入門に最適な図鑑絵本です。

この本がすごいのは、概要ではなく、ディテールを科学的態度で伝えていること。普通は子供向けの本は「こういうことがわかっていますよー」という内容の書き方をしている例が多いのですが、この本に関しては「こういうことがまだわかっていません」ということもきっちり伝えています。その上で、どうしてスペースシャトルが利用されなくなったのか、その事故の背景などあまり子供には説明しないのでは、ということまでバッチリ記載。なんというか、非常にガチな宇宙本なんです。

とくに大人でもワクワクしたのが、世界のロケットを紹介した「ロケット図鑑」と実際に宇宙飛行士になるためのプロセスを紹介した「宇宙飛行士になるにはどうすればいいの?」のコーナー。これ、どう考えてもこの絵本を読んだ子供を宇宙飛行士にする気マンマンです。だって、宇宙ステーションを模した閉鎖空間に1週間滞在する、最終試験の内容まで説明しているのですから。

他にも火星に住むにはどうしたらよいのか、探査機の紹介とこれから予定されている惑星探査機の情報などなど、もうお腹いっぱいなくらい宇宙の本です。写真もハッブル宇宙望遠鏡やボイジャー探査機からのをそのまま使っているので非常に綺麗で、その上どうしてボイジャー探査機だけが天王星の写真の取得に成功したかまで、スイングバイやグランドクロスのことも書かれています。もう、なんかいうこと無いくらいガチな宇宙本ですから、お父さんはこの本かって息子とたくさん宇宙について語ってしまえばいいのではないかと思います。Amazonにはレビューついてませんが、本当にオススメです。