以下のエントリーを読んで、お金の話について考えた。
上の仙石さんの計算だと、大学時代と同じ生活を社会人になっても続ければ、20代の修行期間で年100万円、30代で年400万円を貯金すれば、40歳までに5000万円貯めることができる、この5000万円があれば、好きなことしか仕事しないでよいし、資本家と平等にディスカッションできるので、給料交渉に強気に出れるし、階層の壁を超えることができる(詐欺ではない投資話に参加できる)というのが、エントリーの趣旨。
なお、 「お金を貯める」 「貯金」 は、 普通は銀行預金のことを意味しますが、 ここでは貯金してまとまった資産をつくり、 それを元手に投資することまで含むものとします。
その後、 給料が増えても生活レベルをあまり上げずに生活費を年間 200万円程度に抑えれば、 増えたぶんは丸々貯金できるはずです。 もし年収が 700万円以上あれば、 40歳までに 5000万円貯めることも決して難しくないはずです (私は 1億円近く貯めました ^^)。 貯金が 5000万円もあれば、 どれだけ生活にゆとりができるでしょうか。 ストレスの多くは感じずに済むのではないでしょうか。
さらにこれを行うことの障害として様々な誤った常識が存在していると書いています。
エントリーに書いている通り、生命保険は十分な保険があれば不要なので入らないのは重要でしょう。あとは、住んでいる地域によるけど、車を持たない(車は持つと場所によるが東京だとだいたい月に5万円くらいかかるので、貯金できる額は大きく目減りする)、生活レベルを不用意に上げない、というあたりが非常に重要なポイント。いろんな作られた常識は全て、「お金を使わせる」トリガーとして作用しており、その辺りを気にしないということも参考になります。
まず、僕の基本的に考えは、このエントリーに賛成。できることなら、このくらいやるべきだし、やったほうが良い。ただ、実際問題、年収が上がれば生活レベルも自然と上がっていくので、年200万円の貯金を続けて40歳までに3000万円を貯めるというあたりが、現実的に可能なラインなのではないかと思う。
そのような認識で、改めてエントリーを読んでみると、以下の2点が大前提として存在しているな、と思いました。
20代は30代で年収700万円を交渉できる地力をつけることが重要。年収を上げるのは、なによりその会社での力より、市場でその仕事がどのくらいの年収を取得できるかの方が重要なので、どんなに頑張っても給料が上がらない職種に付いている場合は、頑張る場所を変える必要がある。
結婚・育児をする場合は、なによりも結婚相手とこのお金の使い方の認識をあわせておく必要がある。育児は無制限課金ゲームなので、いくらでもお金を使う箇所が存在する。生活レベルと育児にどのくらいお金を使うか決めていないと貯金することさえ難しくなる。
じゃー、お金をどうやって貯めるべきか、という点は生活レベルを上げないことがなにより大事なので、他になにをやっているかというともう単純にTIPSの世界になってくると思うのだが、僕が自分でやっていることを紹介してみます。
あまり使っている人まわりでは知らないのですが、今NISAという、年100万円を上限に株式や投資信託の利益を非課税にするという仕組みがあります。僕はこのNISAで日本株式のETFとMSCI コクサイ・インデックスをそれぞれ毎月4万円ずつ強制的に購入しています。この比率は以下の本を参考にしました。
これで年におよそ100万円投資信託を購入することになり、NISAは5年後にいったん口座を確定する必要があるので、2019年に確定となるのですが、ちょうどオリンピックの手前の確定なので、まぁ、そこそこ投資としては普通に銀行にお金を入れるよりは割の良い勝負なのではないかと勝手に思っています。ただ、全然儲かるか保証できる方法ではないので、実際に行うかどうかは自己責任で。
という感じで、結構おもしろいエントリーだとおもったのですが、KlabのCTOだった仙石さんがこれを書いているのが結構じわじわくるポイントだなーと思いました。
[追記] そもそもこれ、年収700万円ではなく手取り700万円だよね、という鋭い指摘をDSさんより、いただき、確かにそうなってくると年収1000万円近辺の話になってくるので、これは個人の能力ではなく文化資本の方が重要なので、禁断の階級・業種セレクトゲーの話になってくるぞ、と思いました。