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コンセンサスが取れない問題に最大の配慮を求めようとする問題への態度と都知事選雑感

最近、頻繁に「コンセンサスが取れない問題に最大の配慮を求めようとする問題」が見かけるようになってきました。つまり、ある人にとっては大した問題ではないものが、ある人にとっては大きな問題であるケースです。

直近のケースだと、日テレのドラマ「明日ママがいない」の問題や、

これはもう本当にどうしようもない話だと思うのだが、ファミマがフォアグラ弁当を「残酷」として発売中止にした件とかですね。

そもそも、このような問題が頻繁に発生するようになった背景は以下の様な感じかと思っています。

  • ソーシャルメディアの発達で個人の声が過去最大クラスで大きくなっている。
  • これに伴い、例えば100人くらい声が大きい人を味方につければ、その影響力だけで企業が自粛したり、スポンサーが撤退するに充分な騒ぎになる
  • この成功体験をベースに、他の事例でも自分にとってカンパできない問題に対して大きな声を叫ぶようになる

はっきり言って、今後、日本はますますこの問題に直面することになりますよね。社会や意思決定、議論形成のベースが多様性を前提にしていない上に、世代間格差や、人口動態の変化や、個人的な趣味・指向の広がりや、ソーシャルメディアの発達やもろもろの影響でどうしようもないことだと思います。
さて、このような問題に対する態度って、大きく分けると以下の2つかその中間だと思います。

  • 議論してもコンセンサスが取れない、最終的に個人の解釈に依存する問題に関しては、あまり関わらない
  • 結論がないと予想される問題に関しても議論に飛び込んでいき、引っ掻き回したり、喧嘩したり、なぜか意気投合したりする

まず、最初に言うと僕は完全に前者です。コンセンサスが取れない案件でもめた時にそれを構造的に処理できる仕組みがない環境で時間を割くのは完全に時間の無駄だと思っています。ただ、結構すごい人・僕が好きな人の中には後者が多いのですよね。いや、フォアグラの問題とかはさすがに無理だと思うのですが、結構、この議論答えないなー、と思う問題に関しても平気で飛び込んで行く人達。ダメージコントロールの感覚が全然違うんだろうなーと思いつつ、応援しております。

都知事選について

えーと、この話の流れですが、都知事選で家入さんに投票するとかそういう話ではありません。この前Twitterでも書きましたが、改めて、自分が都知事に求めていることを考えてみました。

  • まずは都政を停滞させない合理性
  • 都政に必要ないことを争点としない誠実さ
  • 次に議会と喧嘩して都政を止めないこと、これは青島幸雄の教訓
  • 最後に若さ

残念ながら、上記の対話力というのは、あまり僕の中で都政においては重要な要素ではなく、どちらかというと議論しても結論がない問題に関しては首を突っ込まない合理性がほしいのですよね。さらに、この基準で考えると、若さが最大のネックになって候補なしになってしまうのですが、津田さんのメールマガジンの号外でクロサカタツヤさんがすごい良い寄稿をしていて、その最初の一文が「家入一真さんが出馬表明したので、この原稿をお引き受けしました。」という一文で始まるのですが、今回の都知事選について悩んでいる人は津田さんのメールマガジンが毎日号外で多様な人の寄稿文を掲載しているので、オススメです。

そんなわけで、あまり結論のない文章になってしまいましたが、投票までまだ時間もあるので、僕もいろいろ候補者の公約とか発言を調べて、いろいろ考えようと思っています。